ゆたんぽを抱いて寝る。

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猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

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迷子の迷子の子犬ちゃん、あなたのおうちはどこですか? 人生初めての110番体験

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呼びました

 

事件は家の前で起きていた

午後8時過ぎ。

寒い中家路につこうとしていた筆者が運転する車が家の前に差し掛かった時、目の前に現れたのが――お犬様

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ライトが映し出す先には、おそらくチワワかなにかと見られる小型犬がコチラの様子をじっと伺っていました。具合の悪いことに首にはしっかりと首輪がついており、おまけにその先からリードがぶらりと伸びているではありませんか。

 

一瞬迷いながらも、路肩に車を停めて小さな遭難者にゆっくりと近づく筆者。

リードを手に取りしゃがみ込むと、チワワはこちらに近寄ってきます。怖がらせないようにそっと抱き上げようとするも……

 

ワンワンワンッ!!

 

夜の住宅街に甲高い声が響き渡ります。

小型犬を飼ったことがないのでなんとも言えないんですが、やっぱり怖がりの子が多いのでしょうか。触らせてくれる様子はありません。

 

うーん、これは困った。

放っておくのもかわいそうだし、夜とは言え車も走る住宅街。不意に飛び出して車に撥ねられたりなんかしたらかわいそう。でも、迷子札など連絡先や飼い主につながる情報は見当たらず。そんな中、ふと筆者にひとつの考えた浮かび上がりました。

 

 

 

 

110番通報したらいいのでは?

 

 

 

 

110番。

それは改めて書く必要なんてどこにもない、おそらく日本人の9割以上が知っている電話番号。警察24時で出動していく警察官の多くがこの110番通報から始まっていると言っても過言ではない、一般人と警察を繋ぐ無敵のホットライン。それが110。

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手にした携帯電話でゆっくり1・1・0と押し、意を決して通話ボタンを――押す。

 

3回のコールの後、電話が繋がりました。

「はい、こちら警察110番緊急電話です。事件、事故、どうなさいましたか?」電話の向こうは柔らかな、それでいて張りのある声。無事につながったことに一瞬安心しかけたものの、内心はビクビク。

 

緊急電話!? 緊急って何!?

 

恐る恐る迷子の犬を保護したことを伝えました。「そんなことで警察呼んでんじゃねぇぞこちとら忙しいんじゃワレェ!」(なぜか関西弁)って言われたらどうしようなんて考えが頭をよぎりましたが、

「通報ありがとうございます。すぐに警察官を向かわせますので今いる場所のご住所お願いしてもよろしいでしょうか」

と優しい言葉が返ってきました。

やばい、惚れそう。

 

そんな馬鹿なことを思いつつ場所を伝えるも、ここでトラブル発生。

「あー、今地図を見ながら電話してるんですがね。○○(筆者宅)ってアパートが地図にないんですよー」

電話の向こうで警察官が困ったように言いました。

 

はっ? ない????

 

この時点で頭の中ははてなマークでいっぱい。思考回路はショート寸前です。今すぐ(帰って猫に)会いたいよ、って感じです。

そんなわけにも行かないので話を聞いていると、

「近くに☓☓っていうアパートがあるみたいなんで、そこに移動してもらっていいですか」

とのこと。咄嗟に「わかりましたー」と返事をして電話を切ったものの、

 

 

 

 

どこだよ!!

 

10年近く住んでますが、☓☓なんてアパートどこにあるか知らないって!!

 

皆さん考えてみてください。

家から一番近いアパートやマンションの名前、言えますか?言えないでしょう?

ましてや道路の反対側の建物の名前なんて気にも留めませんって。

 

そんなこんなで、何故か迷子の犬を連れて近所を走り回る筆者。

犬は犬で散歩でもしてもらってる気分なのか楽しそうに走り回るし、次第に筆者のほうが疲れてくるし、そういえば車は思いっきり他人の家の前に路駐したままだし。

 

走り回ること数分。何が何だか分からなくなりながらも、ようやく目的のアパートを発見してパトカーを待ちます。赤色灯だけじゃ物足りないんでサイレン鳴らしてかっ飛ばしてきて欲しいくらいの気持ちでしたが、現場にパトカーの姿はなく。

仕方ないので暗闇の中犬の撮影なんかを試みつつ待っていると――

 

 

 

「○○ちゃーん、○○ちゃーーーん!」

 

 

遠くから、ライトの光とともにこちらに向かって近づいてくる声。

もしや、と思い筆者が駆け出す――よりも先に犬が猛ダッシュ

なんと、警察より先に飼い主と合流することが出来ました。

そうこうするうちに警察も現場に到着し、ちょっと申し訳ない気持ちとともに一応の身分確認をした上で解散と相成りました。警察の方が非常にフレンドリーで、飼い主に軽く注意しつつ犬に向かって「コラッ、逃げちゃダメでしょ」と冗談交じりに注意していたのが微笑ましかったです。

 

人生始めての110番は無事に事件解決で終えることが出来ました。あー、よかったよかった。

 

どんな些細なことでもいいので110番してほしい

いい機会なので、現場に来てもらった警察の方に聞いてみました。迷子の犬を見つけた場合、今回のように110番通報してもいいものだったのかと。

警察の方いわく、

 

犬や猫を保護したらすぐに警察に通報して欲しい

 

とのことでした。

理由は色々あるみたいなんですが、1番は怪我の心配だそうです。今回は相手が比較的おとなしい小型犬だったので筆者は噛まれて怪我をすることはなかったのですが、相手が大型犬だったりした場合、下手に接触しようとして噛まれることもあると言います。もし保護した犬によってこちらが傷つけられてしまった場合は単なる迷子犬の保護という事案じゃ済まなくなるんだそうです。

また、逆に筆者が犬を連れ回している最中に誤って犬を怪我させてしまった場合。これもまた単なる迷い犬の保護という事案からさらにメンドクサイ事案に発展してしまう事があるといいます。

いずれにせよ、諸々のトラブルを未然に防ぐ意味も込めて速やかな通報をしてもらうことが、警察にとっても保護した人間にとっても飼い主にとっても1番いいということを警察の方に教わりました。

 

30年以上生きてきましたが迷子の犬を保護したのは初めてです。

なかなか経験することじゃないとは思いますが、これから同じような経験をした方は速やかに110番へ。

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