ゆたんぽを抱いて寝る。

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猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

ゆたんぽを抱いて寝る。

卒アルの写真がいつか公開されるかもしれない恐怖と戦いながら今日も生きていく

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卒業写真のあの人は

 

いつかやると思ってました

ラーメン屋で何気なくテレビを見ていたら、凄惨な殺人を犯したについてお昼のワイドショーで面白おかしく特集を組んでいた。

「犯行の原因は、一体なんだったのでしょうか」

司会者のニヤけた顔がなんとも不愉快だったが、ここが馴染みのラーメン屋で、映っているのがラーメン屋のテレビだからなんともしようがない。ラーメン屋でも銭湯のサウナでも他人なんてお構いなしにチャンネルを切り替える度胸を持っている人がいるが、あいにくそんな面の皮の厚さは持ち合わせていない。

あるのは純粋な慇懃無礼さくらいのものだ。

 

”○○容疑者(2○)”

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※イメージ

 

二十代にしてはやたらと若々しい、詰め襟姿の写真がモニターに大写しになった。

そういう決まりごとでもあるのか、こういう時は必ずと言っていいほどの確率で卒業アルバムの写真が使われる。今回も例に漏れずだ。

そして語られる、

 

”子供の頃の夢”

”卒業アルバムの寄せ書き”

 

犯行の動機や詳しい殺人の経緯はわかっていないのだろうか。いや、わかっていないのだから結局はこういうどうでもいい情報で湯葉のごとく薄く引き伸ばすしかないのだろうということはわかっている。

いつも思うのだが、殺人者の子どもの頃のご尊顔や将来の夢や知る筈もない彼/彼女の友人たちからのコメントなんて誰が知りたいと思うのだろうか。いやまぁ、そういう出歯亀みたいな連中が数多いるからこそ、世の中の「いかがでしたか」ブログが雨後の筍の如くニョキニョキと生えてくるのだろうけれども。

 

 

卒業アルバムなんてもう何を書いたか覚えていないし、誰に寄せ書きを貰ったかも覚えていない。いや、違う。寄せ書きなんて貰うようなリア充な学生生活なんて送ってなかったのだから、寄せ書きページなんてほぼ白いに決まっている。

そう考えると、将来的に人を殺してワイドショーを騒がせようとも、選挙のウグイス嬢にお小遣いをこっそり渡そうとも、政治家の偉い先生方と賭け麻雀をしようとも、風呂場を覗こうとも、少なくとも追加ダメージを貰うことはなさそうだ。

顔写真は…………言うほど変わっていない気がする。

中学の卒業アルバムは既に眼鏡で映っていた気がするし(さすがに小学生まで遡れば随分と幼い顔つきだろうが)、高校に至っては髪型から顔つきまでほぼほぼ今と変わっていない……気がする。

 

おや、そう考えると思いの外晒されて困る卒アル情報もないじゃないか。なんだか希望が湧いてきた。

小学校を卒業する頃には既にプロ野球選手になる夢も医者になる夢も夢物語だと気づいていたような子どもだったので、将来の夢とかきっと毒にも薬にもならないようなことを書いていたと思う。プリキュアになりたいとか書いてたらこっ恥ずかしいかもしれないが、プリキュアにのめり込んでいったのは大学に入ってからだから問題ない。プリキュアに熱を上げたりプリキュアになりたいとか思ったりするのは健全な男子大学生ならごくごく当たり前のことだ。

 

おいおい、いよいよ持って将来の夢ですら公開されて困るものじゃないということがわかってしまったじゃないか。しかし、卒アルのことを考えていたら卒アルが見たくなってしまった。

今度実家に帰ったらアルバムをめくって懐かしい面々を思い出しながら在りし日に思いを馳せるのもいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ここまで書いて思い出した。

否、思い出してしまった。

 

中学、高校と6年間クラスで一緒だったメガネの可愛い女の子。

恋心なんてちっともなく、ただただ毎日メガネ美少女が眺められればそれで幸せだった、あの頃。

そんなあの子が、卒業式の日にメガネからコンタクトに変えていたという辛い過去を。

 

あまりのショックで封印していた記憶が解き放たれてしまったので、ショックのあまりこれを書いたらもう寝込もう

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