教えてあげる 君と私の秘密
積み重ねた月日は宝石になり輝いていた
はろー全人類。歌ってみた大好きおじさんのLITさんですよ。
さて、歌い手のnayutaさんが去る9月27日、ご自身の誕生日にリリースした新曲「トレセの秘密」はもうお聞きになったでしょうか。
まだ聞いてないよ、という人はYoutubeでMV(2Chorusversion)が視聴できるのでそちらをどうぞ。
いやぁ、すごい。
前々から思ってたことですが、nayutaさんの作る歌は本当にまっすぐで、それでいてnayutaさんにしか作れない軌跡を描いているんですよね。
まずはタイトルに注目。
タイトル「トレセの秘密」の「トレセ」とはフランス語で13を意味するtreizeスペイン語で13を意味するtraceを指すこと、13歳からネットで活動を始めたnayutaさんが「nayuta」として今年で活動13年目に突入したこと。2つの意味が込められた大切な数字、それが13なんですね。2020年にしか付けられないこのタイトル。それをバースデーに持ってくるっていうんだからもうズルい。最高かよってなっちゃいますね。
そして、歌詞。これが歌詞が本当に素敵。
いつも言っているんですが、nayutaさんの書く詞って本当に真っ直ぐで綺麗なんですよ。Aメロは13歳の時に歌うこと、あるいは声で表現することの楽しさと出会い、初めて形にした日のnayutaさんが描かれてました。
でね、やべぇなって震えたのは1番のサビなんですよ。
これが最初の秘密の話
後悔をした、歌ったことを
これは最初の宝石箱で
今は涙を宝石にしたよ
これね、すっごいリアルだなって思うんですよ。歌ってみたに限らずネットに何かを公開したことのある人ならなにかしら共感できると思うんですが、自分で思い描いてた理想と実際に出来上がった現実ってぜんぜん違うもので。見向きもされないかもしれないし、下手をしたら嫌な気持ちにさせられるかもしれない。すごいなって思ったのは、13歳の時分に体験をしたこと、それが13年経った今でも自分の中の思い出としてしっかり残っていること。
自分の中の辛かった思い出ってなかなか表に出せないし隠したいなって思うじゃないですか。文字通り秘密ですよ。そんな秘密を歌の世界に持ち出したのは、13年ずっと歌い続けてきた、声で何かを表現することを続けてきたからこそ出来たことなのかなと思いました。
nayutaさんの作る歌って、「時間の流れ」「ヒトやモノとのつながり」が見える歌が多い気がするんです。ご本人が大切にしてきたものなんでしょうね。これは「追想の先へ」のときもそうだったし、
それ以外のnayutaさん作詞曲がどれもそうだったように、これまで辿ってきた道や時間を歌にするのが凄く上手な方なんだなぁと改めて思いました。
その時々に感じたことやその時側にあったモノ、そばにいるヒト、そういうヒトやモノとのつながりを大事にしているのがnayutaという歌い手であり、ふとしたら忘れてしがちな周りにある当たり前だと思っていた存在の大切さ、それらひとつひとつが全部つながって今の自分を形作っている。そんなnayutaさんの生き方や考え方がスッと入り込んできました。
それと、ラス前のここ。
分かってたのに 些細なコトで
傷つけ合って 悔やんで泣いて
でも君がいて ここで歌える
それが未来を繋ぐ
思い出ってなにも楽しい事ばかりじゃなくて苦しいことも辛かったことも泣きたかったことも当然あるんですよね。そんな思い出も含めて自分の周りにあるものすべてが今に、そして未来に繋がってるんだよ。そういうnayutaさんの内面が、あるいはこの曲を聞いているたくさんの”君”に向けたメッセージが、この歌詞に詰まっているように筆者は感じました。
ラスサビは、この曲とそしてこれまでのnayutaさんの軌跡の終着点でしたね。
これが最後の秘密の話
13という月日巡って
これは最後の宝石箱で
「君が大好き」を宝石(かけら)にした
どこまでも ほら 輝け
積み重ねた月日はたくさんの宝石になって、いつしか13個に増えた宝石箱を前にしたnayutaさん。ひとつひとつの宝石箱には色とりどりの宝石がたくさん詰まっていて、その最後の1個に入れる宝石は悔し涙が溢れたあの日とは違う「君が大好き」という宝石(かけら)でした。1番の歌詞に対するアンサー……ではないにせよ、こうやって13年のうちに大きく成長したというのがメリメリ伝わってくるの、ホントいいですね。
総評
歌詞は上に書いた通り本当に過去の自分、そして今の自分にも深く突き刺さるような素晴らしいものでした。そしてそれを歌い上げるnayutaさんの歌声もまた同じくらい素敵で、真っ直ぐ自分の中に飛び込んできました。透き通るような声の中に一本通った芯のような力強さがあって、歌詞をひとつひとつ噛みしめるように歌っているのがメリメリと伝わってくる、そんな素敵な楽曲でした。
あらためてお誕生日おめでとうございます。これからのご活躍も楽しみにしています。
うんにゃひ!
10月2日 一部の誤表記について加筆修正しました