ゾンサガ声優になるんですかね
眼鏡美人のために今日も俺は歯医者に行く
歯医者に通い始めてから2ヶ月が経過しました。
こんばんは、サイフもってくれよ!! 3倍医療費だっ!!!!
でお馴染みのLITさんです。
銀歯を伴う大きな治療は終わったものの、ちょこちょこ虫歯が残ってるので今はその治療に当たってるんですが、最近の歯医者さんっていうのは本当に上手にやってくれるなぁと感心するばかりです。
一番驚いたのは麻酔。
筆者の幼い頃の記憶だと、歯茎に注射針をブスリと刺されて死ぬほど痛かったハズなんですが(実際それがトラウマになって歯医者嫌いになってる)、チクリとした痛み以外本当に痛くないんですよ。腕のいい歯医者さんに当たって本当に良かったなと思いながら、来週も歯医者さんで治療です。
決して眼鏡美人に会いたいからとかそんな理由ではありませんし、ましてや「ちょっとチクッとするからね~」とちょっと間延びした声で子どものように扱われることに快感を覚え始めてきたなんてことはありません。えぇ、断じて。ほんとです。
目を閉じると、そこに広がる無限の世界
この日も、「どれ、ちょっと眼鏡美人を拝むついでに虫歯でも治してくるか」と歯医者に向かった筆者。軽い気持ちで診察台に着くと、最近担当してくれる歯科医師さんが側に付きます。この歯医者は指名とか出来るんでしょうか。もしくは気に入った歯科医師さんにドリンク入れることは。
なんてことを考えながら虫歯の治療に入るかと思いきや。
「LITさん、今日は麻酔して治療します」
思ったより虫歯が進んでたらしく、下手すると神経ぶっこ抜きになるかもしれないとのこと。美人に抜いてもらうって書くと大変にえっちな気分になりますが、それが歯の神経となれば話は別です。そこまで異常性癖ではありません。眼鏡とロリっ子に造形が深いだけです。最近のお気に入りが根本凪ちゃんだという話をしようかと思いましたがそれはまたの機会に。
(ハーフ)ツインテール#ツインテールの日 pic.twitter.com/TWGorDUmcN
— 根本凪 (@nemoto_nagi) 2021年2月2日
このねもが最高に好き
一瞬だけビクッとなりましたが、逆に考えるんだと。麻酔さえしてしまえば痛みなんて感じることはないわけです。そうなったら眼鏡美人の顔を飽きるまで堪能しながら気が付いたら虫歯が治っている、1日の最後にやってきたボーナスゲームみたいなものじゃないですか。
麻酔して待つこと数分。なんだか楽しくなってきちゃいます。
歯科医師さんは戻るやいなや、
「それじゃあ、お水出しながら治療するので顔にタオルかけていきますね~」
ちょっと待って。
山口百恵じゃなくてもここはプレイバックです。
タオルかけたら!
そのきれいなお顔が!
美しい眼鏡が!
見えないでしょ!!!!
と言うわけには行かず「アッ、ハイ」とだけ答えると、そのまま顔にはタオルが。はたからみたらまるで死人のように見えていることでしょう。実際、LITさんという1人の眼鏡好きはこの瞬間に死にました。口をだらしなく開けたまま眼鏡美人の顔を見ることすら叶わず、ただじっと歯を削る音を聞くだけの死体です。
生ける屍こと筆者に向かって、生者は優しく語りかけます。
「じゃあ、削っていきますね~」
奇跡、という言葉を皆さんご存知でしょうか。明日今日よりも好きになれると歌った名曲のことではありません。そう言えばあれを歌ってた人達も歯科医師の集団だったとかそういう話ありましたね。なんだじゃあやっぱりキセキであってたのかもしれないです。
とりあえずそのキセキもしくは奇跡です。
視界と痛覚を奪われた筆者の耳に届く声。今まで眼鏡ばかり見ていて気づきませんでしたが、ちょっと鼻にかかったような、それでいて少女のように張りのある声。どこかで、どこかで聞いたような声だと筆者の中のなにかが語りかけます。これは――俺の知っている女性声優?
――検索を始めよう。
さながら探偵の片割れにでもなったかのように、地球(ほし)の本棚にアクセスする筆者。
キーワードは「女性声優」「最近どこかで聞いた声」「メインヒロイン声」
徐々にキーワードを絞っていき、最後に筆者の手に残った本、
表紙に書かれていたのは「本渡楓」
そうだ、本渡楓の声にそっくりだ!!!!
タオルをかけられたことにより、奇跡的にもここに本渡楓と歯医者さんごっこというワクワクもんなシチュエーションが完成してしまったではありませんか。
「はい、お口開けてくださいね~」
優しく語りかける本渡楓。麻酔に負けず目一杯口を開ける筆者。
「痛かったら左手上げてくださいね~、すぐ止めますからね~」
むしろ痛くしてください! と言ってしまいそうになるのをグッとこらえて、黙って首肯する筆者。ドリルで歯を削るという想像しただけで痛々しい場面も、これが本渡楓と歯医者さんごっこしてると思うとちっとも痛くありません。これ麻酔効きすぎですね。だって歯は痛くないし妄想力までバグってるんですもの。
「ちょっとだけ右向いてくれるかな~」
本渡楓は時折、ちょっと子どもみたいな扱いをしてくる。それがまた、たまらなくいい。若干24歳の、まだ少女のあどけなさを残した本渡楓に、子ども扱いされる。たまらなくそそるシチュエーションです。
「はい、楽にしててくださいね~」
出来るわけがありません。人気声優を独り占めして歯医者さんごっこなんて後にも先にもこれきりでしょうから。
体感時間にすれば2時間といったところでしょうか。
「これでおしまいです。タオル取りますね~」
光に一瞬目が眩むも、ゆっくりと目を開けます。そこは知らない天井――ではなく、見知った診察台から臨む歯医者の天井でした。うがいをして腕時計を見れば、あれから10分足らず。それじゃあ、筆者が体験した2時間にも及ぶ本渡楓との歯医者さんごっこは一体なんだったのか。「神経取る治療に至らなくてよかったですね~」と優しく筆者に囁きかけた本渡楓はどこへ行ってしまったのか。
そんな筆者の思考回路は、
「最後に歯石取りしていきますからねぇ」
いつの間にか隣りに座っていた歯科医師の野太い声でショート寸前です。見れば、めったに見かけない院長先生。どうやら筆者で今日の患者最後だから出てきましたねあなた。
「歯と歯茎の間に結構詰まってるんで、ちょっと痛いけど我慢してくださいよぉ」
問答無用で歯と歯茎の間に見知らぬ器具を差し込んでいく院長先生。口の中で何かが高速振動するのがわかると同時に、歯茎に鋭い痛みが走るのがわかります。思わず左手を上げそうになる筆者でしたが、
「痛いですよね―、でももう少しで終わりますから」
痛かったらすぐ止めてくれると言った本渡楓は本当に幻だったのかもしれない。
歯の治療より痛い歯石取りの痛みに耐えながら、筆者はイマジナリー本渡楓に思いを馳せるのでした。
本渡楓ラジオ「すっぽん本°渡(ぽんど) 」#20【声優グランプリ】
直近だとやっぱり魔女の旅々が良かったッスね