特典は、シングル時代のアリシアさん!
舞台挨拶は、素敵が詰まった宝箱みたいでした
12月3日。
この日は、待ちに待った劇場版ARIA蒼のカーテンコール最終章「ARIA The BENEDIZIONE」の公開日。
が、しかしあいにくの平日。社畜業に勤しむ筆者としては、泣く泣く初日参戦は諦めなければならないのが現状でした。まぁ、元々行く予定だったのが急遽行けなくなったのに比べれば、これくらいなんてことありません。
と思っていたら。
そういえばLITさん、今週は早朝出勤なので退勤時間も早いのでした。ということに、出勤してから気付くという我ながら余裕の無さ。そして、幸いにもトラブルもなく定時ダッシュをキメられそうという目処もたつというから、これはもうネオ・ヴェネツィアに呼ばれてるとしか思えませんね。
そんなこんなで奇跡的に仕事場を抜け出すことに成功し、いそいそと切符を取って着の身着のままでネオ・ヴェネツィアまで日帰り旅行に行ってきたわけです。
そして、今回は初めての舞台挨拶のライブビューイング付上映! キャストの皆さんや佐藤順一総監督の姿が拝めるなんて、こんな嬉しい旅は他にありませんね。
内容はと言えば……
もうね、ほんとにみんなARIAの、ネオ・ヴェネツィアのファンなんだなというのがよくわかる舞台挨拶でした。これは前作「The CREPUSCOLE」のDVD特典の座談会だったかなにかで語られた話なんですが、みんなARIAのファンなんですよね。見る側はもちろん、作る側も。
晃さん役の皆川純子さんが言っていた「これで終わりなんかじゃない」という言葉、佐藤順一総監督の「新しい何かが始まる……かもしれない」という言葉。筆者も信じてます。
広橋涼さんが言う通り、カーテンコールを3回もやるなんて普通じゃ考えられないこと。アニメ放送終了から10年経って劇場版という形で新しいネオ・ヴェネツィアの様子が描かれ、そこから更に二作も作られるなんて。それだけ恵まれて、愛された作品なんだなということをずっと感じ続けた、そんな素敵がいっぱい詰まった、ネオ・ヴェネツィアが見せてくれた魔法のような舞台挨拶でしたね。
なーんて藍華ちゃんの言葉が聞こえてきそうですが、藍華ちゃん役の斎藤千和さんの姿はこの場になくて。なにか他のお仕事かなと思ったら、なんとめでたい第三子のご出産ということでした! いやぁ……ほんと、BENEDIZIONE(祝福)という言葉がぴったりじゃないですか。
大きな期待とほんの僅かな不安、後者は見事に吹き飛ばされました
そしてね、始まってしまいましたよ本編が。
ちなみに初っ端のアハ体験、筆者は何一つわからないという体たらくでしたが皆さんどうだったんでしょう。
事前のネタバレはもちろん無し。唯一得られた情報は、初回公演を観に行った友人のTwitterのみ。
ネタバレにならないように簡潔に言うと
— もちゆう@なゆふぁんず+ (@mochiyu7uta793) 2021年12月3日
『涙が止まらなかった』
現場からは以上です。この後観る予定のある人は素敵すぎる世界を堪能して!予定のない人は是非この機会に!
こんなにハードルあげちゃって大丈夫? という気持ちがほんの少しだけあったのはここだけの話。だって言うて姫屋ですよ? いやそれ言うと誤解というか語弊があるんですが、姫屋っていい意味でフラットな関係で、さっぱりとしたざ・先輩後輩って関係があるじゃないですか。それは晃さんと藍華ちゃんにしても、藍華ちゃんとあずさちゃんにしても。
ARIAカンパニーはアリシアさん引退という壮大なバックストーリーがあったし、おれんじプラネットも然り。でも、姫屋って大枠は変わらず続いてる物語なんですよね。だから、さすがにCREPUSCOLEみたいなボロ泣きで目が真っ赤――みたいなことにはならんだろうと。どっちかっていうと姫屋ってテンポが早くてギャグテイストが強めなので、そういう意味でも”いつもどおり楽しいネオ・ヴェネツィアでした”みたいな締めとして相応しい場所なのかな、なんて思いながら本編を見始め、
【速報】LITさん、開始5分で既にうるっと来てる
いや、あのね、やっぱダメだよ。事前に知ってたとは言えね、ARIA特有のアバンとも本編ともとれない日常の風景からスッと牧野由依さんの歌声が流れるという”いつもの”ARIAのOP入りはね、やっぱズルい。
なんだろう、この不思議な感覚。映画を見に来たというより、ネオ・ヴェネツィアに遊びに来た、みたいな感覚なんですよね。例の病魔もあって長い間遊びに来られなかったし、マンホームに住んでる身としてはそう頻繁に来られるわけじゃないんだけど、それでも今この瞬間もアクアでは灯里ちゃんたちの生活が、時間が流れてる。そう感じるような音楽が、風景が、生活がそこに広がっていて。
新人シングル三人組が、いつものように合同練習をしている。そんな”いつもの”風景がそこにあるという喜びだけで、なんかもううるうるとしちゃってましたよね。ネオ・ヴェネツィアって本当に素敵な街ですね。
誰が劇場で本編の補完を120%の力でやれと言った
なんて綺麗な感想はここまで。
えぇ、そうです。
これはネタバレ自重版です。
いや、違う。
言葉にできない程の感動をただただ吐き出すだけの記事です。
あのね。
そういうの、ダメだと思うよ。
ほんっとさぁ、全部見出しに凝縮されてるんでなんとなく察してほしいというか劇場で見てほしいんですけどね。
言いたいのはこれだけです。
サトジュンほんっとお前!!!!
まさか本編で敢えて語られていなかったあの部分がこんな壮大な物語だったなんて、ほんと、素敵であったかくて元気づけられて……
涙が止まらない!!!!
同じ感動なんだけど、CREPUSCOLEとはまた違う感動なんですよね。
今回のThe BENEDIZIONEって姫屋の話で、姫屋ってことは藍華ちゃんの物語であり同時に晃さんの物語でもあるんですよね。二人がどんなウンディーネでどんな出会いがあってどんな人生を歩んできたのか。違うようでそっくりな二人のことが、映画を見ている最中ずっと走馬灯のように思い出されてきました。
アニメ本編で描かれた、たくさんの出来事。楽しかったこと、涙したこと。本当にたくさんのことがあって、それが全部全部この瞬間に繋がってて。藍華ちゃんらしくて、晃さんらしい、つまるところ姫屋らしい壮大な物語がそこにあった。そしてそれを迎えられたのは、ひとえに藍華ちゃんの、晃さんの積み重ねの結果なんだと。
晃さんの言葉が、藍華ちゃんの口からも出てくる。
舞台挨拶で皆川さんが言った「藍華にとって晃はヒーローだけど、晃にとって藍華もまたヒーローだった」という言葉がパッと蘇ってきて、もう、涙が、止まらなくて。
そして、全てが終わって季節は巡っていく。
蒼のカーテンコールはここで最終章だけど、ネオ・ヴェネツィアの時間はこれからも当たり前のように続いていく。きっとまたいつか会える。そんな気がする終わり方で――
※実際流れたのはもちろん2021ver
ここまで温存に温存を重ねて最後の最後に世界のユイマキノを起用してくれたすべての人達に感謝しかありません。最高のタイミングで最高のEDでしたね、ハイ。
これで終わりじゃない
皆川さんが言ったとおり、筆者もこれで終わりじゃないと信じてます。きっとまたどこかで、何かの機会にアクアに、ネオ・ヴェネツィアに行ける日が来ると思ってます。その日を楽しみに、とりあえずあと何度か劇場で今作「The BENEDIZIONE」を楽しみたいと思います。
原作の天野こずえ先生、佐藤順一総監督をはじめとするスタッフの皆さん、本当に本当に素敵な物語をありがとうございました。
――タント・グラ―チェ
姫社長ぬいが手に入ったことで、ついに三社の社長が揃い踏みに。
いやぁ、嬉しい限りです。