相変わらずメモですが、マジで面白くなってきた
あっという間に引き込まれました
以前読んだ「辺境都市の育成者」が面白かったので、早速2巻も買って読みました。
前の時にも書きましたが、個人的に育成モノって苦手意識があったんですよね。教師ととか師匠に当たるキャラが有無を言わさず最強過ぎて結局無双しちゃうんでしょ? みたいな先入観があったんですが、読めば読むほどハルに惹かれていってる自分に驚嘆してます。そりゃあ弟子の女の子達もハルに夢中になるわ。
1巻では正体不明だけど尋常じゃない強さを誇る「育成者」として登場したハルですが、2巻で関連するワードがちょっとずつ登場してきました。【勇者】に【全治】に【魔神】ですか。なんとなくハルの正体、その一端を垣間見た気がしますが……それが明らかになるのはもっと先なんでしょうね。
新たな弟子候補は、かつての弟子の孫娘でした
1巻から時間は経って2年後。レベッカは特階位になり【雷姫】の称号を手にします。ハルに会うため久々に辺境都市へと戻ってきたレベッカが出会った二人の少女。タバサとニーナは、かつてのハルの弟子【宝玉】カガリ・シキの孫娘とそのお付の少女でした。
タバサに宝飾の”眼”が宿っていることをいち早く見抜いたハルは、カガリの遺した宝玉《女神の涙》を磨いてほしいと依頼します。色々迷っていたタバサは目標を見つけ、宝飾の道に進むことを決意していくわけですが……ハルが一貫して”育成者”であるという立場がブレないのが本当にいいんですよね。
才能があるけど、一歩踏み出せない。潜在的な力はあるけど、力の使い方やコツがわからない。そういう子たちの背中をそっと押してあげることで、溢れんばかりの才能をパッと開花させる。そこにちゃんと説得力と物語を転がす上での整合性があって、後々の展開にちゃんと生きてきている。カクヨムで連載していた作品に大幅加筆修正して本にしているということですが、素直に物語に没入できるの本当にいいですね。
この作品、1巻2巻通して戦闘シーンの割合はあまり多くありません。その分、凝縮された面白さが戦闘シーンに詰まってると筆者は感じています。兎にも角にもハルが強い。敵がどんな手を使ってきても軽くはねのけてしまう。でも、直接敵を下していくのはレベッカだったり(弟子ではないけれど)タチアナだったりするんです。タバサも重要な役割を果たしてるし、そういうキャラクターの成長が見て取れるのは読んでいて気持ちがいいです。タバサの”眼”とタチアナの楯、レベッカの雷魔法が互いに絡み合って強大な敵に打ち勝っていく。こういう展開まじで大好物なのでほんと、ごちそうさまって感じでした。
最後に登場した魔杖レーベ。なぜか人間形態を取ることも出来る謎の魔杖なんですが、彼女の存在とか襲ってきた敵の存在とか、ちょっとずつ世界が広がっていくのを追いかける楽しみもありますよね。
3巻も買ったので楽しく読みたいと思います。