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アンコール「Home Sweet Home」「Love & Peace Inside?」「君は僕の宝物」
鳴り止まない拍手の中、Tシャツ姿のまっきーが再び舞台に登場する。その瞬間、より一層拍手が大きくなった。コロナ禍で大きな声は出せない。だからこそ、拍手のあたたかさや凄さというものが、本当にひしひしと伝わってくるコンサートだったように思う。今は大変かもしれないけど、いつかきっとみんなで「どんなときも。」を大声で歌って帰れる時がきっと来る。それまでは、盛大な拍手でまっきーと、会場に集まったファン達と感謝の気持を分かち合おう。
メンバーの呼び込み。ハイタッチや熱いハグ、この日を迎えて大成功のまま走り抜けたまっきーの喜びが伝わってくるようだ。何があるかわからない世の中、ちょっと間違ったら開催すら危うかった中で、こうやって無事にコンサート初日を迎えて、アンコールまで来ることが出来た。その喜びの中、まっきーがアンコールに選んだ曲は――
聞き慣れたイントロが流れる。あぁ……「Home Sweet Home」だ。今のまっきーの、そして立川ステージガーデンに集まったファン全員の気持ちを代弁するような、素敵すぎる選曲じゃあないか。素晴らしいミュージシャンの演奏に合わせて、まっきーが高らかに歌う。”Home Sweet Home 愛しの我が家” ”Home Sweet Home ずっとそこにいたくなるような場所”本当にそのとおりだ。ずっとずっとこの会場でまっきーの歌を聞いていたい。それくらい待った。3年という時間は長いようで短いようで、やっぱり長かった。今後まっきーに何があっても、全国にまっきーの”居場所”がある。そんなことを誰かに、それこそ神様に確認でもするかのような素晴らしいアンコールの幕開けになった。
「次に聞いて貰うのは、ちょうどこういう世の中だからこそぴったりな曲だと思って選びました。戦争なんていいことなくて、ちょっとしたきっかけで平和は作れるんだって。そういう気持ちで作った曲です」
セルフカバーアルバム「Bespoke」より「Love & Peace Inside?」ちょっと前のまっきーの言葉を借りるのなら、この曲のセルフカバーが収録されたCDが発売延期になり、このタイミングで発売されたのも、あるいは神様と相談した結果なのかもしれない。それくらい、今の世界に最も必要な歌が、立川ステージガーデンに響き渡る。平和を願うまっきーの思いが、歌を通して突き刺さってくる。この曲は、昔SMAPの原曲を聞いて耳馴染みはあったのだが「Bespoke」のセルフカバーを通じて本当に大好きになった曲だった。だからこそ、コンサートで聞けるという幸せは言いようのない嬉しさがあった。本当に歌ってくれてありがとう。
そして、本当の本当にコンサートを締め括る、最後の曲。
一瞬でわかった。だって、最高のミュージシャンが奏でる、最高の前奏から始まるこの曲なんだもの。「君は僕の宝物」今なお色褪せない、まっきーの紫玉のラブソング。かくいう筆者もこの曲が大大大好きで、それはもうカラオケでも何度歌ったかわからないし、コンサートで聞くたびにどんどん好きが増していく曲だ。ラブソングなのだから当然カップルの曲なのはわかっているが、なんだかまっきーが会場に集まったファンに、あるいは自分自身に言い聞かせながら歌っているような気がした。”神様 ねぇ もし僕が 彼女といること あたりまえに思ったら 力いっぱい つねって下さい 幸せの意味を忘れぬように”歌が歌えて、CDが出せて、コンサートが出来て、みんなで楽しい時間を過ごせる。これがいつの間にか当たり前になってしまっていた。それを当たり前だと思ってしまってはいけない。もし思い上がって、そんな大事なことを忘れかけてしまったら、力いっぱいつねってほしい。そう自分自身に、そして会場に語りかけるかのような、最高の歌声だった。まっきーは紛れもなく、筆者の宝物である。
最後は、恒例になったマイク無しでの挨拶。なぜかタイミングが揃わずまっきーだけが大声を張り上げる形になってしまって周りが「あれ？」みたいになってるのがちょっと拍子抜けだったけど面白くて、最高の一幕だった。
退場は、ご時世を考慮して分散退場。アナウンスがあるまでステージの撮影OKということだったので、筆者も2階席からパシャリ。
本当に、本当に最高の船出となった。豪華客船マキハラ号の船旅が、順風満帆でありますように。
拍手の力、あたたかさをずっと感じたコンサートになった
コロナ禍で大声を出すのがNGとなった世界で開催された、初めてのまっきーコンサート。どうなるのかと一抹の不安が残る中参加したわけだが、全くの杞憂で終わった。むしろ、人の拍手ってすごいなということに改めて気付かされたコンサートになった。割れんばかりの拍手で出迎えられるまっきー、曲が終わるたびに贈られる盛大な拍手、声に代わって会場がひとつになって曲を盛り上げる手拍子。人の手ってこんなすごい楽器で、こんな簡単に人に感謝を、愛情を伝えられる道具って他にないなって気がついた。
そんな、大事なことも教えてくれたまっきーの復帰一発目のコンサート、その大初日。長い長いレポを読んでくれた方々に、ひとりのまっきーファンとして熱量を少しでもお届け出来れば幸いである。
さぁ、あとは再来月の東京国際フォーラム参加を待つのみ。
