休みは無限に欲しい
月の半分来ないってある?
とある新人の当欠率が、抜きん出て高い。週の半分を休んでいる。つまり月の半分は仕事場に来ていない。体調不良を理由に休んでいるのだが、深い理由は聞いていない。聞いていないし聞くべきではないという世の中の風潮なのだから仕方ない。
「どうして仕事を休むのか」
なんて聞こうものなら、パワハラだなんだと労基に駆け込まれかねない。そんなわけで特に理由は尋ねないわけだが、一方で仕事は恐ろしくできる。まだ試用期間中ではあるが、半年かけて習得するあれこれをわずか二ヶ月強で一通り覚えてしまった。現場の対応は相当以上で、客受けもいい。だが、恐ろしく休む。
結果論から言えば彼または彼女は試用期間いっぱいで契約満了にするつもりだと社長が言っているのを聞いた。それはそう。筆者としては仕事ができる人材だっただけに勿体ないが、そんな人材を雇い続けられるほど弊社も余裕がない。
なかなかいい人材がいないわね……社長の嘆きをよそに、筆者は淡々と仕事に向かう。
休むのはいいが、休んだ分は評価出来ないよ
昨今、労働者は強い。ガチガチに守られている。体調不良だと言われたら職場は休ませるしかない。たとえそれがどんな理由であっても、その真偽を問うことすら今はハラスメントなのだからどうしようもない。
「身体のことだから休むのは仕方ないでしょう。でもそれはそれとして評価はしてほしいし給料も上げてほしい」
こういう声を聞くことが多いし本音を言えば筆者もそうだ。仕事なんかしたくない。ずっと休んで金だけ貰っていたい。だけどそうもいかないから、仕方なく毎日社畜コスで仕事場に向かっている。給料はその対価、いわばログインボーナスみたいなものなのだ。ログインしないユーザーにログボは与えられない。ゲームならすんなり受け入れられるのに、なぜ労働となるとこの論理が通らないのか。体調管理も仕事のうち、なんてことを言うつもりはないが、どれだけ仕事が出来ても半分休む人間と仕事はあまりできないがフルで出勤する人間、組織としてどちらが大事かと言ったら圧倒的に後者なのである。無論、できないの度合いにもよるわけだが。
あーあ、誰か養ってくんねぇかなぁ。