
今更だけど、振興会館の字これ絶対違うよね。まぁ、あのお母ちゃんだしな
そう言えば、9周年の時も行ってたね
まさかあのあと例の病魔でぶっ倒れるとは思わなかった落語会が、もう2年前のこと。
無論、そら豆の落語会はありがたいことにお声がけいただいて頻繁に見に行かせて貰っていますが、この振興会館で落語会を見るのは久々になりました。早く着きすぎてしまったので追食でも、と一瞬思いもしましたが、せっかく軽食もいただけるとのことなので、そちらにすることに。祖師ヶ谷大蔵の追食は、まぁそのうちにね。
ハプニングらしいハプニングもなく、無事楽しい落語会でした
会場入りしたら、もう既に場は暖まっていて。いいムードの中、ついつい高座に注目してしまうのは、あるいはニ年前の記憶が蘇ったからでしょうか。詳しくは上に張った過去記事をご参照いただけますとこれ幸い。さて、幕が上がりますよっと。
子ほめ 柳亭すわ郎
開口一番に上がったのは、小燕枝師匠のお弟子さん。知らないうちにお弟子さんを取られたのですね。調べてわかったのですが、初高座からまだ1年経ってないということに驚きました。声は出ているし、変に早口になることもなく、上下もしっかり振れている。基礎がしっかりとしたいい子ほめでした。ご常連さんに聞いたら、元々お客さんで来ていた方なんだそうで。どこかでまた高座が見られたらいいなぁ。
短命 柳亭小燕枝
小燕枝師匠の短命。この話は簡単なように見えて難しい。なにしろ、動きがないから。2人が雑談しているというだけの場面がほとんどなんだけれど、2人がイメージする様子がちゃんとこちらもイメージできる、そんないい短命を見せていただいた。「短命」の理由が全然伝わらないイライラや、絶妙に合わない2人の会話のちょっとした間やテンポが、非常に聞いていて心地が良い。余談ですが、芸協の寄席に慣れすぎて「長命」じゃないんだなと思うなどしながら聞いていました。
転宅 古今亭雛菊
間抜けな泥棒と、義太夫の師匠お菊さんのやりとりが滑稽で楽しい噺。お菊さんを演る雛菊さんが大変に印象深い高座でした。芝浜のような人情噺のおかみさんとも、お見立てのような廓噺の花魁ともまた違う、強くてかっこいい女性像。これがまたひとつ引き出しに加わっているのだと、定着しつつあるのだと感じる。あんな風に語られ(騙られ)たら、そりゃあ泥棒さんだって本気でこの人所帯持ってるなって思っちゃうだろうなぁ。
たいこ腹 古今亭雛菊
仲入を挟んで、続けて雛菊さんのたいこ腹*1。こちらはそら豆の会をはじめ何度も聞いている安定のネタですが、やっぱり聞いていて楽しい。軽い話でカラカラと笑えるのが落語のいいところだよね、というのがぎゅっと詰まっている。一八の見事なまでの太鼓持ぶりにはますます磨きがかかっているし、丞様の間やテンポが落語のベースになっているのもあってか、トントンっとテンポよく進む噺が大変に合っている。いい「たいこ腹」でした。
百川 柳亭小燕枝
トリは小燕枝師匠。百兵衛さんの天然っぷりやキツイ訛りが、次々と勘違いを生み続けていく面白おかしいまさにザ・滑稽噺といったネタです。百兵衛さんの訛りはキツければキツいほどおもしろいわけですが、小燕枝師匠の口調や、下手すりゃ仕草までしっかりと訛りきっているからそりゃあ面白いわけです。筆者だってあれは「四神剣の掛け合い人」に聞こえますもの。いやぁ、楽しくて笑ってあっという間の百川でした。

すわ郎さんの字ですかね。上手いなぁ。