猫を大学病院で精密検査してもらってきた

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病理検査の結果、確定できず

猫の身体的にも筆者のお財布事情的にも痛々しい傷跡が残った手術から一週間。

病院からの電話で言われたのは、「リンパ腫という確定が出来なかった」ということでした。恐らくはそれっぽいだろう、という細胞の形をしているらしいのですが、ハッキリとした診断は出来ないということでした。

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そこで大学病院を勧められて行ってきたのが、もう一週間くらい前の話になります。

調べてみたら、専門の獣医学の病院を備えた大学って日本で１７個しかないんですね。筆者がこの地に仕事で来ることになったのも、ここでこうして猫と出会うことが出来たのも、今このタイミングで猫の病気が見つかったのもある意味天命だったのかもしれない。そんな気持ちを抱きながら、車で一時間の大学病院の門を叩きました。

１０時に受付して終わったのが１７時

紹介状があったとは言え、初診は初診。

問診票を書いて受付を済ませ、待つこと約２時間。すっかり午前の診療受付は終わってしまい、待合室には筆者ともう一組くらいしか残っていません。その間、猫はずっと不機嫌でして。

何度か書いてる気がしますが、うちの猫は本当にケージが嫌い。最寄りの病院につれていくのにも一苦労だというのに、朝からケージに入れられっぱなし。家ではめったに鳴かないのに鳴きっぱなしだわケージをひっかくわで、もう大変。いやまぁそのくらい元気があってくれたほうが筆者としても安心するんですが。

お腹も空いたなぁ……なんてことを思っていたらようやく紹介頂いた先生とご挨拶です。すごく物腰が柔らかくて優しそうな先生でホッとしました。

この日は学生さんの実習も兼ねているらしく、緊張気味の学生さんに問診してもらうというちょっとレアな体験をしました。「予防接種とかしてますかー？」なんてお決まりの問診の後に「フィラリアの注射とかしてますかー？」と聞かれた筆者が「？？？？？」となっているとすかさず先生が「猫だからねｗ」と突っ込んでくれるなど、思いの外和気あいあいとした雰囲気で問診は終わりました。

組織をとって検査をするということで猫を預け、近くのコンビニでお昼を済ませて戻ってきたのが約一時間後。

席について本を読んでいたら先生に呼ばれ、診察室に入ります。

パソコンの画面を見ながら、先生が言いました。

「組織を取ってみたんですが、”恐らくは”リンパ腫だろうという結果が出ました」

ここへ至ってもまだ確定とはならず。

「確定要素を強めるために、もう一度細胞をとって、今度はそれをクローナリィ検査に回したいと思うんです。いかがでしょうか」

この日担当してくれた先生は何から何まで丁寧で、親切で、本当にいい先生に当たったなと話していてずっと感じていました。クローナリィ検査という聞き慣れない単語もしっかりと説明してくれて。

医学に疎い筆者がなんとか噛み砕いて理解できるように説明してくれたので非常にわかりやすかったんですが、要するにリンパ球がどういうふうに増殖しているのか調べることで、リンパ腫であるかどうかということを確定させるための補助的な検査、それがクローナリィ検査というものらしいです。

canine-lab.jp

「リンパ球がモノクローナルに増殖していれば間違いなくリンパ腫と言えるので、そうなったら化学療法で治療が始められるんです。ただし、リンパ腫であっても必ずしも陽性反応が出るという保証はない。それでも、治療の方針が立たないまま時間だけが過ぎていくのは猫にとっても良くないと私は思います。そのうえで、どうなさいますか」

そもそもここに来たのは病気を確定させたいという動機が一番だったので、迷わずお願いすることにしました。再び2時間程で検査自体は終わり、結果はさらに一週間ほどでわかるということでこの日の診察はおしまい。

時計を見たら、もう17時近くになっていました。

いやはや、長い間検査がずっと続いて疲れたやら大変だったやら。

でもこれでリンパ腫だと分かれば抗ガン剤治療が始められる。変な話ですが、悪い病気だと分かってしまってくれたほうが気持ち的にはラクだな、なんて思ったりして。仮にリンパ腫じゃないとすると、もう一度手術してリンパ節を外科的に取って検査したり、CT取ったりと時間だけが過ぎていくわけです。

それにしても、本当に真摯に接してくれていい先生でした。

学生さん達も、立派な獣医師になってほしいなと願うばかりです。