ゆたんぽを抱いて寝る。

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ゆたんぽを抱いて寝る。

2022年5月14日槇原敬之コンサートツアー2022「宜候」感想レポ①

長いレポになります

 

ここまでのあらすり

昨日は、えーっと……どこまで書きましたっけ?

ゆっくり茶番劇の話まででしたっけ?

そうそう、滑り込みセーフで開演でしたというところまででした。

 

 

それでは、茶番もそこそこにして振り返っていくとしよう――3年ぶりのコンサートを迎えたまっきーの姿と、奇跡のような2時間半を。

 

「introduction~東京の蕾~」「ハロー!トウキョウ」「どんなときも。」

照明が全部落ちた会場。波をイメージしたステージの明かりだけが小さく瞬く中、まっきーの歌声だけが響き渡る。

 

♪君は春近い

   東京の蕾♬

 

何回、何十回、何百回と聞いたその歌声は、CDのそれよりも優しく、力強い、まるで大海原を彩る波のよう。

 

♬遠く故郷から飛んできて

       ここで芽吹いた♫

 

復帰作アルバム「宜候」その1曲目「introduction~東京の蕾~」船が錨を上げ、エンジンに火が入り、ゆっくりとその巨体を大海に進めてゆくような、そんな曲。そして、何百回聞いても鳥肌が止まらない曲の終わりから「ハロー!トウキョウ」へとシームレスに続いていく流れ。何度聞いても大好きで、まさに”冒険の始まり”に相応しい曲だ。

ここでパッと会場が光に包まれる。そこには見慣れたバンドメンバーと、そして、何度も夢に見て、誰よりもこの日を待ちわびたであろうまっきーの姿が!

割れんばかりの拍手というのは、あの瞬間のことを指していたのだろう。無事に開催できたと言え、例の病魔の驚異はいまだ収まっていない令和4年のトウキョウ。それでも、歓声代わりの拍手が本当に心地よくて嬉しくて、気がついたら自然と涙が溢れていた。オタクはすぐ「泣いた」「涙腺崩壊した」と言うが、ぶっちゃけコンサートで泣くことなんてないと思っていた。そんな筆者の驕りは、目の前で起きているたったひとつの出来事だけで簡単に崩れ去ってしまっていた。

まっきーが歌ってる。ステージ上で、あんなにも楽しそうに歌っている。

いつしか、それが当たり前だと思っていた。

当たり前が当たり前じゃないんだと気付かされるのは、皮肉にも当たり前が崩れてしまったときなのだ。そんな”当たり前”のことに改めて気付いたことや、今まさに転職活動中で自分自身も再出発に向けて動いていること、いろんな感情が荒波みたいに押し寄せてきて、気づけばボロボロと泣いている自分が居た。開演と同時に滑り込んだために自分の座席にもたどり着けないわ、着の身着のままだからスーツ姿だわ、もうめちゃくちゃにも程があるのに、とにかくステージでまっきーが歌ってて、超満員の会場が一体となって楽しんでいる。その事実が全部嬉しくて、とにかく泣きはらしながら手を叩いた。

まっきーの歌声はいつも以上に熱がこもっていて、最初からエンジン全開という印象。バンドメンバーの演奏にも、一層熱が籠もる。まっきーのコンサートは何が楽しみって、歌声はもちろんのこと、抜群に高いパフォーマンスの演奏陣だ。全員の息がぴったりと合った最高の演奏と、最高の歌声。本当に、本当に素敵なスタートである。

そして、新曲2曲に続いて流れた3曲目が、「どんなときも。」だ。

ここか、ここで「どんなときも。」が来るのか。嬉しいなんてものじゃない。もしかしたら、今自分が1番まっきーの生歌で聞きたい曲がこれだったのかもしれない。どの曲も素晴らしいし、それぞれに愛がある。それはわかっているんだけど、やっぱり最終的に「どんなときも。」に帰ってくる。原点にして頂点だし、ファンとしてこの曲を歌うまっきーがまた見られるという嬉しさは、他に代えがたいものがある。

いつもだったらアンコールの定番曲。みんなで一緒に楽しく歌って「あー、楽しかった!」と少しの寂しさと共に幕が下りる、そんな曲として定着し続けた「どんなときも。」が今回、1番いい場面で流れてくれた。こんな素敵な選曲があるだろうか。声は出せなくても、みんな心のなかで一緒に歌ってる。わからなくてもいい、そういうときは――適当に歌えば良い。いつもまっきーが言ってたことだ。

歌いながら、ステージを楽しそうに駆け回るまっきー。全身から「楽しい」が溢れ出ているのが2階席からでも十分に伝わってくる。この瞬間、世界で1番楽しいに溢れた空間は間違いなく立川ステージガーデンだっただろう。

 

MC

歌が終わり、MC……のハズが、思わず言葉をつまらせるまっきー。その姿に、またしても目頭が熱くなる。ヤバい、また泣いてしまいそう。でも、そう何度も泣いてちゃいけない。LITさんの涙はそんなに安売りするものじゃない。そう思いながらまっきーの言葉に耳を傾けていたのだが、早々に無理だと分かってしまった。

活動自粛中にまっきーが1番気を揉んでいたこと、それは「ファンの人たちに、胸を張ってマキハラのファンだと言えなくしてしまったこと」だとまっきーは言った。自分のせいで、ファンの人たちに苦しい思いをさせてしまった、そのことに対してまっきーは「本当に……ごめんなさい」深々と頭を下げた。起こしてしまったことは決してなくならない。まっきー自身もたくさん辛い経験をしたと思うし、たくさんの人に迷惑をかけてきたのは紛れもない事実。だけど、それでもずっとファンのことを気にかけてくれていて、それをステージではっきりと伝えてくれたこと。もう、それだけでボロボロに泣いてしまった。

あぁ、本当に信じて待っていて良かった。

まっきー、おかえりなさい。本当におかえりなさい。

心のなかで、そう呟いた。

 

②に続きます。

l-i-t.hatenablog.jp

 

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