ゆたんぽを抱いて寝る。

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猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

ゆたんぽを抱いて寝る。

nayutaさんの初ワンマンライブに行ってきた話(第一部)

ここに来るのは2回目です

 

ストロボカフェ、それは喧騒の中に存在する静寂と異世界

いよいよライブ開始…の、前に。

せっかくなので、ここで会場である原宿ストロボカフェを少し紹介しておきましょう。

 

原宿、北参道に店を構えるストロボカフェ。

カフェの名を冠していますが、一般的なカフェ営業はしていません。あくまで”カフェ型のイベントスペース”となっています。

竹下通りから一本入った場所に位置する原宿ストロボカフェ。

地下に設けられたイベントスペースを照らすのは照明は柔らかく、白い内壁と相まって非常に爽やかな空間となっています。

座りで約百脚の収容人数は若干の狭さを感じますが、それをカバーするくらいに天井は高く、開放感のある空間演出となっているのが特徴的です。

読者諸兄は、原宿と聞くとどんなイメージを持たれるでしょうか。

派手で活気溢れる若者の街、というイメージが強い方が多いのではないでしょうか。ストロボカフェは、そんな原宿という街にありながら、一歩足を踏み入れると外の雑音は一切遮断されます。そこはまさに喧騒の中に生まれたエアポケット、ある種の異世界感すら漂う空間となっています。

 

そこには、確かに天使が居た

さあ、ここまでやってきてようやくライブ開始です。

nayutaさんの歌った楽曲がバックで流れる中、徐々に暗転していくホール。薄いスモークがステージ上を薄く染めていきます。薄暗いステージを静かに、一歩ずつ近づいてくるnayutaさん。その足取りが、中央で、ピタリと止まる。

会場を包み込む、静かで、それでいて心地よい緊張感が肌を撫でる。

そして――

 

1.この声が届きますように

照明が付き、真っ白な衣装に身を包んだnayutaさんの姿がステージ上に現れました。一曲目は10周年メモリアルアルバム「この声が届きますように」より表題曲の「この声が届きますように」。柔らかく、透き通るような声は一瞬にして会場をnayuta色に染め上げていきます。約100人の観客を前に堂々と歌い上げるその姿は、とても素敵で、格好良くて、まるで柔らかな翼を携えた天使の歌声を聞いているような心地でした。

しかし、そこは人生初のワンマンライブ。ステージに自分だけという緊張感は計り知れないものだったことでしょう。折れんばかりに強くマイクを握りしめた姿が、それを如実に表していました。その初々しさすらも可愛らしく思えてしまうほど、最高の滑り出しでした。

 

2.春夏秋冬と君と

歌いきってもなお緊張感は抜けないのか、ガチガチに固まったMCをなんとかこなすnayutaさんがとても印象的でした。それは、この日のために色々話すことを考えてきたはずなのにステージに立ったら全部飛んでしまうくらいに。それすら笑いに変えながら、プログラムは進んでいきます。

続く2曲目は新曲「春夏秋冬と君と」。

ポップでキャッチーな曲に乗せて、nayutaさんがステージ上で歌う。アルバム「夏空オーケストラ」の時にも思いましたが、本当に明るくて夏らしい曲が似合う歌い手さんですよね。1曲目やMCの時には緊張が顔に張り付いていましたが、それ以上にこの場所に立って歌えるという嬉しさが表情にも、歌声にも出ている気がしました。

 

3.夏空オーケストラ

2017年頒布「夏空オーケストラ」より表題曲「夏空オーケストラ」。歌い出しの瞬間から、会場に夏がやってくる。そんな一曲です。youの印象からか、nayutaさんは春夏秋冬で行くとすごく「夏っぽい」イメージが強いのですが、この曲はまさにあつらえたようにnayutaさんにピッタリの曲だと思います。

どこまでも高く抜ける蒼穹のように力強く、張りのある歌声が今でも耳に残っています。過ぎ去った夏が舞い戻ってきたような空間に包まれました。

 

MCでは今回の二部構成についての解説がありました。事前に一部は音源メインというアナウンスはありましたが、その真意はオケだから出来る曲、言い換えればオケを使わないと出来ない曲を中心にセットリストを組んだとのこと。

そして、何故か歯切れが悪くなるnayutaさん。「次の曲は…うーん、真顔?で聞いてほしい……?」さて、それは一体どういう意味なのか。会場に疑問符が溢れたタイミングで、曲紹介がありました。会場は、瞬時に理解しました。そして、にわかにざわつきました。

 

4.緋色月下、狂咲ノ絶 -2017 nayuta ver-

これは……たしかに一人では歌えない曲です。具体的にはnayutaさんが4人くらいいないと歌えない、そんな楽曲です。だからこそ、今回オケを全力で生かしてこの選曲をしてくれたことはとても嬉しく、同時に衝撃的でした。

歌い出しから青空オーケストラとは打って変わって加虐的で、小悪魔的なnayutaボイスが原曲さながらの狂気を演出していきます。そして中盤、背を向けたnayutaさんの背後では、明滅する照明と、四方八方から流れる狂気を孕んだ台詞の濁流。

その、最後。

「...殺してあげる」

震えるほどに低く、それでいて可憐な声。会場全体がきゅっとしてドカーンされた瞬間でした。もちろん、筆者も例に漏れず。

 

5.サクラドライヴ

謎の(!?)ゲスト呼び込みコールと共に登壇したのはゲストのめらみぽっぷさん。そして明かされる二人の古い付き合いの秘密。これは筆者も知らない事実でした。10年以上続く長い付き合いの二人が歌うは、2018年春M3新譜「サクラドライヴ」より表題曲「サクラドライヴ」。

元より東方の畑で育った筆者。RD-soundと言えば東方アレンジの人という刷り込みをされて生きてきた身として、初めてこの曲を聞いたときからずっと好きで、いつか二人の生コラボを見たいと願っていた、そんな曲。どちらともなく目線を送り合い、息をピッタリと合わせながら歌う姿に、何故か蓮メリを重ねる筆者でした。

 

6.千本桜

同じく「サクラドライヴ」よりコラボ曲「千本桜」。サクラドライヴが、踊るように流れる二人の掛け合いで完成する曲だとすれば、千本桜は両者のぶつかり合い。全力疾走のデッドヒートとでも言いましょうか。互いに生み出す質の高い歌声がきれいに混ざり合い、一つの歌として会場を駆け抜けていく感覚がとても心地よかったです。

原曲の持ち味を最大限に引き出した二人の歌声、ただただ素晴らしかったです。

 

7.L'oiseau Blue

めらみぽっぷさんオリジナル曲にて、唯一の初見曲。先述の通り東方の畑で養分を得て育った身として、めらみさんというとイコール電波曲、なイメージが有りました。しかしながら、オリジナル曲は至極真っ当(というと失礼か…)で真っ直ぐな曲でした。これは素直に驚きましたし、同時にめらみさんの歌唱力、表現力の高さにただただ圧倒されました。そして、それに負けじとも劣らない実力を遺憾なく発揮するnayutaさん。

本当にすごいものを見せられているんだなと、終始圧倒されまくりでした。

そして割れんばかりの拍手に送られてめらみぽっぷさんは退場。第二部まで、しばしのお別れです。

 

クイズコーナー

歌は一旦休憩に入り、続いてはまさかのクイズコーナー。そして司会は何故か第二部に伴奏で出演するSolitaireの荻原和音さんという謎采配。圧倒的な技術力でピアノを操る名士のなんとも言えぬ司会裁きに面白さを覚えつつ、コーナーへ突入していきます。

内容はいたって単純、nayutaさんに関する4択のクイズに答えていくというもの。

例題が思いの外簡単だったので「お、これは行けるんじゃないか?」と余裕を見せたのも束の間、わかりそうで微妙にわからない問題に苦しめられました。

好きな焼き肉の部位、なんて分かるか!!と心の中で叫びましたが、どうやらこれ、例の焼き肉CDを聞けば語られていたみたいですね。

いやいや、わかんないですって…

なお、結果は3問正解で豪華賞品はゲットならず。次、がんばりましょう。

 

8.Life

クイズコーナーも終わり、ここからは「オケじゃないとできない楽曲」のコーナーに移ります。2015年からサークル7uta.comとしてオリジナル楽曲も多く発表してきた彼女ですが、その原点はやっぱり『歌ってみた』。何が来るのかとワクワクしながら待っていると、優しいピアノの音色が……ま、まさかこれはたまぁ~ずPの「Life」じゃありませんか!?nayutaさんの歌ってみた楽曲の中では1,2を争うほどの名曲オブ名曲を生で聴ける日が来るとは。ラスサビの「人はそんなに強くないだけどたしかに形に残るものがある」というフレーズにグッと力が入っていたのが、本当に聞いていて心に刺さりました。

 

9.closed sky -2017 Arrange ver.-

どこまでも透き通るような歌声と、真っ直ぐなnayutaさんの歌声。筆者がnayutaさんのオリジナルアルバムを買い始めたのが「夏空オーケストラ」以降だったので、この曲はまさに2017verを初めて聞いたわけですが……これが初めて作詞した曲とは思えないくらい、完成された歌詞の世界観。

一言一言語りかけるように、丁寧に歌い上げるnayutaさん。Life→closed skyと染み入るようなバラードが続きます。会場は、一気に「聞き入る」モードに。

 

10.ずっと、ふたり。

「次に歌う曲、直前の放送でも少し言ったんですが……みんな、練習してきてくれたかな?」

そして、流れ出すのはdaiさんと共作したアルバム「ずっと、ふたり。」の表題曲「ずっと、ふたり。」前述の通り筆者はこの曲と出会ってまだ1年ちょっとなんですが、ひぐらしをリアルタイムでプレイして、アニメも見ていた身としては歌詞が本当に刺さる。そして、サビの「lalala...」部分は会場が一体となった大合唱。ライブって最高だな……そう思いながら歌う筆者でした。

 

11.you

「みんなでlalala...を歌うのが夢でした」本当にそのとおりです。後から聞いた話になりますが、もちゆう氏はこの「ずっと、ふたり。」が大好きで歌ってくれたら死ぬかもしれないと思っていたとのこと。

そして、畳み掛けるようにnayutaという歌い手を世に生み出した曲が、静かに流れ始めます。

動画で何度も聞いた、そして去年の第1回SON団ライブでも聞いた「you」、そのどちらとも違う、2017verとも言えるnayutaさんのyou。ウィスパーボイスと呼ばれた歌姫の透き通るような声が、原宿ストロボカフェに溶けてゆく。あの時より大人になったnayutaさんの歌声が、あの時のnayutaさんに、会場に語りかけるように歌い紡いでゆく。本当にこの曲と、この歌ってみたと出会えて良かったと改めて思いました。

 

12.この声が届く日

2部があるとわかっていても、ラストと言われると「えー」って言ってしまいますね。

2曲目の「春夏秋冬と君と」とセットになって今回のライブのために書き下ろされた新曲。どこで歌うのかと思っていたら、まさかのラストとは、でもラストに相応しい、明るく元気いっぱいで可愛らしさが全面に押し出された曲でした。

 

初めてのワンマンライブで大変なこともたくさんあったけど、こうして誕生日をみんなでお祝いできてとても嬉しいと語ったnayutaさん。最後はみんなで記念写真が撮りたいということで、全員でパシャリ。

大満足のまま、第1部終演です。

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