美味しかったしリフレッシュもできました
ラーメンをらーめんって書く店と店主が腕組みしてる店は基本解釈違いだと思って今まで生きてきてる時代遅れ人間です
狭くて薄暗い店内には、油ギドギトの真っ赤なテーブルとガタガタの丸椅子が置かれており、大将がブラウン管のテレビから流れる野球中継を時折眺めながら汗びっしょりで鍋を振るう。出前に出ていた女将さんと喧嘩をしつつ、出てくるシンプルなラーメンやチャーハンは絶妙な「これでいいんだよ感」満載で何度でも気軽に通いたくなる、それが町中華の魅力ではないでしょうか。
町中華愛好家の筆者もまた、例に漏れずその魅力に取り憑かれたひとり。先日も地図を眺めながら目についた町中華へと行ってきました。
西武池袋線富士見台駅から徒歩3分。商店街の通り沿いにある中華料理純華さん。
昭和から生き残ってきたような佇まいと、昭和からずっと置かれてるんじゃないかというレベルの食品サンプルがたまりません。店内も思い描いていた町中華そのままで、ビールのコップに雑に注がれた絶妙にぬるくなった水がたまらなく町中華って感じで本当に最高です。
さて、LITさんはじめての店では必ずチャーハンと餃子を頼むというマイルールがあります。単にこの2つが好きなのもあるんですが、この2つを食べればだいたい店の雰囲気が掴めます。ぶっちゃけラーメンは好みが分かれすぎてるっていうのもありますけどね。
まず運ばれてきたのはチャーハン(780円)
あー、たまらないこのビジュアル。
メシが油で包まれているこの見た目に安心感を覚えます。具材は卵とネギ、チャーシューにナルト、あとは人参が入ってるのは少し珍しいでしょうか。食べてみると濃い目の味付けなんだけどバランスが取れていて、まさに王道の町中華のチャーハンって感じです。何千兆回と言ってますが、中華屋のチャーハンっていうのはこれが正解だと筆者は信じて疑いません。パラパラのチャーハンはパラパラのチャーハンというジャンルであって別物です。
でね、嬉しいのが奥に見えるお漬物ですよ。口の中の油を適度にさっぱりさせてくれる、この気配りが非常に素晴らしい。もちろん中華屋特有の謎の中華スープもついてて満点です。
そしてもう一品。餃子を頼んだんですがメニューを見ると手作り大ギョーザ(600円)と書いてあるわけです。
なんだろう大ギョーザって。そんなでかいのか。でもまぁ食えるだろ食べ盛りだし(中学生からずっと言ってる)。
大将「ハイ餃子お待ち!」
いや、でっけぇなオイ。
こういう時比較対象が映るように撮るのがプロなんでしょうけど、空腹に勝てなかった筆者が撮ってたのはこの1枚だけです。
これは拾い画なんですが、こっちのほうがよくわかりますね。チャーハンが少ないわけじゃないんです。餃子がまじで大きいんです。肝心のお味の方はと言えば、肉と野菜のバランスが非常に良く、まさに中華屋が作る餃子といったところ。野菜の味がしっかりと伝わってくるのと、そこに後追いで肉の旨味がやってくる非常にいいタネと、見た目に反して柔らかく薄目の皮がいいコンビネーションを見せてくれます。5個ですがこれは立派なメシのおかずであり、そして酒の肴ですね。
いやぁ大満足。ごちそうさまでした。
銭湯は朝からやってるもんだと思いこんでた、子どもの頃からずっと
町銭湯で癒やされたい。
別のある日、筆者は急に思い立って銭湯を調べだしました。暖簾の先で男湯と女湯が分かれていて番台にバーチャンが座っているような、壁には富士山の絵が書いてあってサウナなんて洒落たモンもなければもちろん石鹸やシャンプーだって置いてない。そんな昔ながらの町銭湯で疲れを癒やしたい。
早速調べてみると、いいサイトがあるじゃないですか。
そして調べていくと、なるほどちょうどいいのが見つかりました。
先に言っておきますが、全然最寄り駅ではありませんのでご安心を。こういう記事を書くと「LITさん家バレしますよ」ってコンビニでアイス買って帰ってる女子におせっかいなクソリプ飛ばしてるおじさんみたいなリプが来ることが稀によくありますが、こちとら原付で動いてるので基本都内ならどこへでも行けます。
閑話休題。
写真で見ていた通り、まぁ見事にレトロな佇まいですね。逆に都内だからこそ経営が成り立っている部分もあるのかもしれません。田舎の方がむしろスパ銭に侵食されてこの手の公衆浴場は撤退している気がします。筆者もこの手の所謂まん真ん中の銭湯はかなり久々に来ましたね。
履物を脱いで下駄箱に入れ、木札(プラ)と入湯料520円を持ってドアを抜けると、すぐに番台があります。番台にはバーチャンという決まりが公衆浴場法で決まってるんじゃないかってくらい模範的なバーチャンが番台に座っていて、520円渡してロッカーに服を放り込んだら準備は万端です。
あ、もちろん家からシャンプーその他諸々お風呂セットは全部持参してきます。当たり前です。買うことも出来ますがわざわざ家にあるものをここで買う道理がありません。
脱衣所はこれでもかってくらい雰囲気のある空間で、常連さんのお風呂道具がずっと置きっぱなしになってるのが非常に地域に根差したお風呂屋さんって感じで良かったですね。
さて、肝心のお湯ですが……うん、熱い! めっちゃ熱い!
41℃って書いてますが、昨今のぬる湯ブームですっかり日和ってしまった筆者の身体には、体感45℃くらいにすら思えるほどの熱湯。だが、それがいい。身体を沈めるのに少しばかりの勇気が居るような熱湯に身体を沈め、
「あ~~~~~~~~~~」
こういう時、人間は自然と声が漏れ出るのだと改めて知りました。
時間は21時すぎだったのもあって、お客は筆者も含め数人だけという非常にまったりとした空間。壁になんか絵が書いてあった気がしますが近眼オブ近眼の筆者には確認できず。時間的には5分も浸かっていないと思うんですが、もう頭がぼーっとしてきてこれはマズいということで水風呂に避難します。
「あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
お世辞にも水風呂なんて言えないくらいぬる水風呂でしたが、いやこれでいい。近年のサウナブームのせいというかおかげというか、水風呂がまじで人を殺しにくる冷たさになった気がするんですよ。そうじゃない、火照った身体をゆっくりと冷ましてくれるこのくらいの水風呂がちょうどいいのだと、筆者に思い出させてくれました。
そのまま風呂と水風呂、脱衣所のローテーションを繰り返すこと数回。
完全に風呂で疲れた身体を癒すどころかむしろ風呂入って眠気と疲労感すら感じる身体で、ようやく風呂から上がりました。サウナブームをどうこう言うつもりはまったくないんですが、風呂ってこういうのでいいんだよなって思いましたね。あとやっぱり人間湯船に浸かるっていう行為は大事なんだなっていうのも感じました。いいお湯でした。