ゆたんぽを抱いて寝る。

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猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

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【簡単】30代、はじめての戸籍取得

便利な世の中になったもんです

 

衝撃のカミングアウト

「そういえばアタシの父親、あんたから見たらおじいちゃん。親が離婚していないだが連れ子だかちょっと複雑なんだよね」

テレビを見ながら、母親が言いました。画面には某局のファ◯リーヒ◯◯リアが流れていて、筆者も知っている国民的俳優の家族関係が明らかになっていきます。

「なにそれ初耳なんだけど」

とは言ったものの、思い返せば合点がいきます。母の実家に飾られている遺影に、それらしき遺影がありません。母方の曽祖父母で話題になるのも、すべて祖母側の人物だけでした。

「だからさー、じいちゃんの戸籍ってのも気になるのよね」

「取ればいいじゃん」

「平日に役所行く時間無いって」

母親も月金で仕事をしているので、時間がないのは当然のこと。でも、今どき役所に行かずとも戸籍のひとつやふたつくらい取れるのでは?

そう思いスマホで調べると……ありました。

「郵送でも取れるみたい」

画面に映った市役所のHPを母親に見せます。ネットから申請書を印刷し、必要事項を書いて郵送すればしばらく経って送られてくる仕組みのようです。そりゃあ今どきこれくらいはしてくれてもいいですよね。

母親はスマホをまじまじと眺め、

「へぇー、便利なもんね」

筆者にスマホを返しました。テレビを見ると、すっかり番組は終わっていて夜のニュースに切り替わっていました。

 

人生の実績解除が趣味みたいなところある

それから1週間後。仕事の関係で馴染みの行政書士と話をした際、ふとこの時のことを思い出して聞いてみました。

「人の戸籍って誰でも取れるんですか?」

「直系三親等以内なら誰でも取れますよ。それ以外だと基本的には委任状が必要になりますね」

「死んだ人の戸籍でも?」

「理由があれば。とは言っても、理由なんて『家系図を作るため』くらいでも全然大丈夫ですよ」

なるほど、それならやれるな。

その晩、母親に電話します。

「じいちゃんの本籍ってどこ? 生年月日は? 筆頭者は? 大手メーカーで働いてたってほんと? 調べてみました」

クソブログじゃないんだからそこまではもちろん聞きません。本籍と生年月日、筆頭者は必要なので聞きましたが。

「なんにつかうの?」

母親の不思議そうな声が返ってきました。それはそう。

「ちょっと戸籍取ってみようと思って」

「あー、この間の」

「そう、この間の」

無事に祖父の個人情報をゲットしたので、あとは申請用紙に必要事項を記入して送るだけです。

……ん、違う。よく読んだらもう一つ必要な物がありました。

「必要分の郵便為替を買って同封してください……郵便為替?」

人生で郵便為替なるものを買ったことがない筆者。調べてみたら、ゆうちょ銀行の窓口で買える為替なのだとか。むしろゆうちょ銀行でしか買えないまであるという。収入印紙だってコンビニで買えるんだから為替もコンビニで販売してほしいんですがだめですか。

次の日、仕事のついでに郵便局へ行きます。用紙に必要金額を書き(筆者は1,150円分なので1,000円150円を1枚ずつ)、用紙を窓口に出します。

行員は記入漏れがないかひとつひとつ確認し、

「では、手数料に1枚200円ずつかかりますので、全部で1,550円になります」

そう言いました。

……えっ、手数料そんなにするの? しかし、ここまでやって「手数料高いんでやめときまーす」と言えるはずもなく、財布から千円札を2枚出して、為替とお釣りを受け取りました。為替、こう見ると切手や印紙と違っていかにも『お金でござい』って感じの見た目してますね。なにはともあれ、これで資料は揃いました。あとはこいつをポストに投函して、手続きはすべて終了です。

不備がなければ一週間程度で送られてくるという戸籍。はたして、まだ見ぬ曽祖父の存在は如何に。

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