そう言えば行ったことないな、夢庵
定期的に見る夢ってあるよね
突然ですが、LITさんは昨晩死にました。
真夜中にインターホンを連打され、出なきゃいいのに玄関の戸を開けたその先に待ち構えていたヒットマンの放った弾丸を腹部に数発受け、そのまま倒れ込みました。不思議と痛みはありませんでしたが、確実に土手っ腹に風穴を開けられたのだという事実を噛み締めながらも、ふと冷静になって自分がいるタワマンの高層階は果たして自宅なのかと疑問が浮かび上がり、まるで解れた糸のようにスルスルと世界は瓦解していって――
アラームの音で、目が覚めました。
夢だと気がつくのに、それほど時間はかかりませんでした。ここはタワマンでもなんでもなく1Kのマンションだし、幸いなことに銃で腹を撃たれた経験もありません。
微睡の中で、ふと夢の内容を思い出します。文春も真っ青な、事実無根の記憶。存在しないタワマンと、出会ったこともない暗殺者。不可思議極まりない夢だったなと思い返し――いや、待てよ。
この夢、確か前にも見たような。
というか定期的に自分が死ぬ夢を、それも決まって第三者に殺される夢を見る気がします。銃殺、刺殺、縊殺……バリエーションには事欠きませんが、こうして振り返ってみると頻繁に死んでるなこいつ、と思ったり思わなかったり、ラジバンダリ。
どうせ見るならどエロい夢の方がいいのに。なんかこう、どエロい格好した眼鏡の似合うポニテ美少女が突然家にやってきて、当然のように事を始めるとか。いいんだよ夢なんだから起承転結も関係ないってば。
そんな非実在どエロ衣装ポニテ眼鏡美少女がおもむろに服を脱ぎだす。髪を解いて眼鏡をそっと外して――
いやいやいや。待って待って。夢だからってそれはダメだよ。眼鏡美少女ってタイトルに入ってるんだから眼鏡取っちゃダメでしょ馬鹿なの死ぬの？
そんなことを考えてたら、二度目のアラームで起こされました。グッバイ俺のどエロポニテ眼鏡美少女ちゃん（非実在）
楽しい週末を過ごしたLITさんはきっとあそこで死んだんだ
夢占いみたいなものは信じないと決めているLITさんですこんばんは。でも御神籤は都合よく信じます。縁談は勢いでいけとか書いてましたが、予定が皆無な場合は出会った人に片っ端から「私の子を産んで貰えないか」とどこぞの僧侶よろしく掛け合えばいいんですかね。
※このあと本当に産みます
夢っていうのは、記憶の整理や気持ちのリセットと言われています。その日見たもの、聞いたもの、触れたものを思い出して、少しずつ記憶をデフラグしながら脳のキャパを空けていくのだとか。
ということは、夢の中で死ぬことで一度楽しかったことも辛かったことも全てなかったことにして、ゼロから始めているのではないでしょうか。ローグライクゲームのように、死を持って全てのステータスをまっさらにして、再び朝を迎える。そう考えたら、夢の中で死ぬのも存外悪くない――わけあるか。
夢の中でくらい眼鏡美少女に囲まれてくらしたいんだよほらわかって。
