困ったときの会長
忘れっぽい性格です
人間はいろんな事を忘れて生きていく生き物と言われています。それは何も異常なことではなく、むしろ生きていく上で必要なこと。脳を守るために忘却は必須と言われているのです。
先日、仕事から帰ってきた筆者。
買い物を終えて帰宅し、着替えを済ませたら再び出かけよう。そんなことを思いつつ家のドアを開け、一息つこうと椅子に腰掛けたところで急にやる気スイッチがオフになってしまいました。
もうこうなると立つのも億劫。とりあえず動画でも見ようとブラウザを立ち上げ、ニコニコ動画で学怖実況を見て、そのままダラダラと溶けてました。
この日は暑かったのもあって、エアコンもいい感じにフル稼働です。休むという機能をすっかり忘却してしまったかのごとく、エアコンは働き続けます。反比例するように筆者はどんどん動くことを放棄していきます。
2時間程経ったでしょうか。
さて、そろそろ出かけようかと重い腰を上げ部屋を出ようとしたところで、問題発生。車の鍵がどこにも見当たらないのです。
仕事着のズボンにも、机の上にも、台所にも、どこを探しても見つかりません。2時間もダラダラしてたことから分かる通り急ぎの用事ではなかったのですが、行かないわけにはいかないというなんとも微妙な用事。
さて、いよいよ見つからない。
これはスペアキーの出番かなぁ……なんてことを思っていると、
ピンポーン。
部屋のチャイムが鳴りました。
およそ筆者の部屋を訪ねてくる人なんてのは宅配屋か新聞かNHKと相場は決まっているのです。たまに宗教の人も来ますが、最近はご無沙汰ですね。
宅配が届く予定はないし、面倒だから居留守でも使ってしまおう。1秒ほどの長考の末そう決めた筆者。チャイムを無視して鍵の捜索を再開しようとしたその時でした。
「すいませーん、○○交番の者ですがー」
け、警察!?
なぜ? WHY!?
身に覚えなんてこれっぽっちもありません。
帰りがけにちょうどバス停のあたりでバスを待っている女子高生の集団をジロジロ見ていて通報されたなんてことはきっとないでしょうし、未成年と知りながら居酒屋で飲んだ後にホテルに連れ込んだみたいなこともありませんし、そもそもジャニーズならお咎めなしですし。あ、いや筆者はジャニーズじゃなかった、でもそんなことはやってない。
おっかなびっくりドアを開けると、立っていたのは警官が二人。
すいません私がやりました。
思わずやってもいない自白をするところでした。危ない危ない。気を強く持ちましょう。
「LITさんがTwitterで14歳の少女を相手にパパ活していたという通報があったんですが」と言われたら「違う、あれは自称14歳の中身は2xだしそもそもパパ活なぞしていない」とキッパリ言おう。
そんなことを思っていると、警官の一人がなんだか申し訳無さそうにいいました。
「実は、LITさんのお車のエンジンが2時間くらいずっとかかりっぱなしだということで近所の方から通報がありまして……」
ん?
車??
いや、だってそのお車の鍵が無くてこっちは探してたわけd――鍵が、ない……のは…………エンジンが、掛かってる、から…………?
警官に平謝りして光の速さ(主催者発表)でエンジン止めました。
車の中はエアコンで冷えっ冷えでしたね。あぁ恥ずかしい……