大門(おおもん)
「本物」に出会い魅了されるニワカ
落語にもよく登場する、吉原。
言わずとしれた江戸最大の風俗街であり、戦後GHQの政策によってその日が消えて七十幾年。筆者はもちろんその時代を知らないし、その時代を知っている人の方が少なくなってきたことでしょう。
先日、吉原に詳しい人と話す機会がありました。
落語きっかけで色々と調べてちょっとした知識は持っているつもりだった筆者ですが、やっぱり「本物」にはまるで敵わないなぁと舌を巻くばかりでした。身請けするのにかかる費用の話、花魁の私生活や当時の吉原の雰囲気……知識があるのとその場を見てきた人から実際に話を聞いたのとだと、こうまで差が開くものかと思いましたね。
いやぁ……ああいうのを知ってから廓噺を聞くと、また違ってくるものなんでしょうかね。大門も、今ではただ柱っぽいモニュメントが立っているだけになっちゃいましたしね。
いろんな名人上手の噺を聞いてきましたが、こと明烏に関してはやっぱり……やっぱり菊之丞師匠が一番です。
せっかくだから聖地巡礼したいよね
亡き円丈師匠の名古屋版錦明竹が大変に好きなLITさんですこんばんは。
名古屋弁って本当に独特で面白いですよね。ちなみに名古屋弁で自転車のことを「けった」と言うらしい話をこの間始めて知りました。ホント、知らない土地の言葉ってのはわからないものです。
友人が巡礼したかった聖地が消滅したことを嘆いていましたが、
落語の舞台になった場所も同じことで。
前述の大門もそうだし、そもそも吉原に関しては建物や景観すら残っていないわけで。とはいえ、まだまだ舞台として残っている「聖地」は都内だけでも結構あったりするみたいです。
有名所だと、やっぱり浅草寺でしょうか。
いろんな噺で浅草寺にお参りへ行く場面が出てくる通り、江戸落語ではしょっちゅう登場する場所ですよね。個人的には浅草寺の本堂よりも、となりの五重塔を見てフフッとなってしまうことが多いです。
「擬宝珠」であったり「鷺とり」であったり、五重塔が出てくる噺は大抵どこかブッ飛んでる噺が多くて好きです。
あとは、蔵前神社ですかね。
今は蔵前神社と言っていますが、昔は蔵前八幡と言ったそうです。蔵前八幡が登場する噺と言えば、「元犬」がそうなんですよね。調べてみたら中には元犬の像なんかもあって、ゆかりの地として今でも愛されているのだとか。
他にも色々とあるみたいなので、せっかくだから筆者も好きな噺の舞台になった場所を散策してみようかなと思います。舞台を知ってたほうが、より噺に彩りが出る気がしますしね。