ゆたんぽを抱いて寝る。

ゆたんぽを抱いて寝る。

猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

ゆたんぽを抱いて寝る。

ストレス社会に生きる現代人へ。笑おう、寄席で気楽に笑おう

池袋演芸場が桟敷だった頃は流石に知りません

 

当社比200%で忙しい1週間だった

4月の末から5月の頭にかけて、実はなんだかんだ忙しい日々が続いていました。そりゃあヘルペスも出来るわなってくらい仕事場と家を往復しながら僅かな時間を使って聞き続けているラジオを聞いたり本を読んだりという、そんな状態。

特に連休前最後の2日間は、いつも以上に仕事場に拘束されてひたすら月末という悪魔に追われ続けるという……いやぁ久々に修羅場った(個人的に)。この溜まった疲れとストレスを解消するには、もう笑うしかない。心の底から笑って、笑い疲れて疲労感と共に布団に入るより道は残されていない。

 

ということで、大好きな桂文治師匠が昼の部主任を務める池袋演芸場へ行ってきました。

開口一番からトリがハネるまでとっても楽しい寄席だったので、これを読んで行ってみたいという人が1人でも出ることを祈っています。

 

十一代目文治一門勢ぞろいの寄席でした

12時過ぎに到着すると、チケット売り場の前には列が出来ていました。こりゃあ早々に大入りの予感。

今回の顔付け、仲入り後に上方の交互枠が設けられているのが嬉しいポイントです。なかなか上方の師匠を見る機会もありませんからね。

無事チケットを買い、座席に着きます。開演前ですがもう9割近く埋まっていて、普段の池袋演芸場を知っているだけに「これが連休効果か……」と驚きながら周りをキョロキョロ見渡していました。

 

さて、二番太鼓も鳴り終えていよいよ開演です。全部書くと流石に長くなりすぎるので、ここからはダイジェストでお送りします。

 

やかん 桂空治

「開口一番を務めるのは桂文治の弟子で桂空治でございます」という挨拶で高座に上がるのは、そろそろ2ツ目が見えてきた頃合いの空治さん。香盤的に開口一番に上がるようなポジションじゃないので珍しいな……と思ってたんですが、この芝居どうやら前座が空治さん含め2人だけというなかなかに厳しい体制だったようで。

やかんと言えば先代文治師匠が得意としていた、先代から続く文治一門の得意ネタのようなもの。何度も稽古と実践を重ね自信たっぷりに演る姿は、本当に2ツ目間近な感じがしましたね。講談風の言い立てのあとに伯山先生のお名前を出すくすぐりも楽しくて好きです。

 

皿屋敷 春風亭柳雀

出た、柳雀師匠の皿屋敷だ。披露目でも聴いたこのネタが筆者は本当に好きで。このネタって演る人によってほんとに個性が現れるんですが、柳雀師匠の皿屋敷はまじで面白い。トリで演る時はロックミュージシャンが出たり洋楽のスターが出たりとやりたい放題なんですが、寄席バージョンにまとめてもしっかり面白さを表していく。いやはや、何度聴いても飽きないネタです。

そういえばこの芝居、この後に瀧川鯉朝師匠が出るんですよね。後には瀧川鯉昇師匠も出られるという、鯉昇一門多めの芝居になっているのも特徴的です。まぁ、鯉昇師匠自体お弟子さんが大変多くいらっしゃるので必然的にそうなってくるのかもしれませんが。

 

江ノ島の風 柳家蝠丸

マニアックなネタ、誰もかけないネタをどこかから発掘してきて寄席でかけていく、で有名な柳家蝠丸師匠。トリの文治師匠と同じく、十代目文治一門ということで文治師匠の芝居には必ず入ってくださる師匠です。

で、この日のネタは「江ノ島の風」というらしいです。全くもって初めて聴きました。というか演目自体Twitterで他の人が書いてるのを見て「へぇーそういう演目なんだ」と知ったくらいです。なんだったら元ネタの「須磨の浦風」も聴いたことがないという。いやはや、まじでどっから引っ張ってくるんだろう。ネタ自体はちゃんと面白くてちゃんと笑えて、ちゃんと寄席でウケるっていうね。いやぁ、ほんと不思議な魅力を持つ師匠だなと見る度に思います。

 

粗忽の釘(ロザリオ) 瀧川鯉昇

高座に上がっただけでなんかもう面白いし笑いが溢れる。鯉昇師匠や笑遊師匠のこういう空気感が本当に好きです。決して声を張ったり大騒ぎをするようなタイプじゃない、淡々と、それでいて要所要所で確実に笑わせてくる。お人柄も良いんでしょうね。いい意味で見ていて全く疲れない、素敵な師匠です。

粗忽の釘(ロザリオ)、「(ロザリオ)」までがネタ帳に書かれるらしいです。おかみさんが巨大なロザリオを持ってるっていうぶっ飛んだ設定なんですが、あくまでベースは粗忽の釘というその時点でおかしいんだけど噺の方はしっかり粗忽の釘やってるという、脳がバグりそうなネタでした。そしてロザリオだからこそ出来る、あのサゲ。おそらく方々で演ってるんでしょうけれども、筆者はこれが初体験。いやー、笑った笑った。

 

田舎芝居 桂文我

上方のネタは本当に知らないものばかりなので、見ていてずっと新鮮でずっと笑ってました。まず、やっぱりマクラが面白い。大阪の寄席の雰囲気がありありと伝わってきます。そして田舎芝居、これがまぁーーー面白いこと面白いこと。田舎者が芝居の演目を一生間違い続けてるのめっちゃ面白かったし、ショシとシシを間違えて芝居がめちゃくちゃになっていくのも面白かったです。

上方落語、やっぱり江戸落語と全然毛色が違って面白いなぁと聞くたびに思います。前に鶴光師匠の落語を見た時にも思ったことですが、やっぱり一度ガッツリと上方落語に触れないとなぁと改めて思いました。

 

禁酒番屋 桂文治

西○デパートと仲違いしたエピソード狂おしいほど好きなので、聴いたことがない人は足繁く寄席に通っていただいてぜひとも聞いてほしいと思ってます。そして、三日目のネタは禁酒番屋。これまた先代が得意としていたネタでしたね。

会場もドッカンドッカン大ウケです。ほんとね、パワフルな笑いをくれる師匠ですから。お子さんからお年寄りまで、誰が見てもちゃんと笑えるというのがすごいところですよね。番屋がどんどん酔っ払って呂律が回らなくなっていく様子はまじで酔っ払っているように見えるし、それがまた面白いし。そして、サゲを知っていても笑えるサゲまでの展開がもうね、やっぱりこのネタを演ってる文治師匠が筆者は好きです。

 

10日までやってます。画像提示で500円引きです

最後は、上方ゲストの文我師匠も交えて写真撮影タイム。

皆さん本当に素敵な笑顔です。

今回高座はなかったんですが、鷹治さんもずっといたんですね。もしかして、前座が足りないから助っ人的な感じだったんでしょうか。太鼓やらなにやら、どうやっても人が足りませんしね。

最後まで残ってくれている師匠方も本当に素敵です。

そんな文治師匠が昼トリを務める興行は5月10日まで毎日やってます。12時開場12時30分開演となっておりますので、興味のある方はぜひ一度足を運んでいただきたく。もちろんどこから観てもOKなので、まずは仲入り後あたりを狙って後半だけでも楽しんでみるといいんじゃないですかね。年取ってきて、4時間椅子に座って演芸を見るっていうのがだんだん辛くなってきましたので、ハイ。

プライバシーポリシー