ゆたんぽを抱いて寝る。

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猫のこと、本のこと、アニメのこと、野球のことetc...思いついたまま、気の向くままに。

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FF16クリア雑感

このサブイベも良かった

 

結局90%で終わったんだけど残り10%って何?

FF16、無事にクリアしました。1ヶ月切ってクリアっていうのは我ながら楽しんで遊んだ証拠なんじゃないでしょうか。強くてニューゲームという名の2周目については例によって例のごとくよほどのことがない限りやらない見込みですが、とりあえずクリアしたという記録を残したいので雑に感想を綴っていこうと思います。

 

「人類の歴史に完全無欠のハッピーエンドなんて無い」を貫いてくれる良い脚本だった

これは公式にも書いてるのでいいと思うんですが、本作は「気付いちゃったんだけどこの世界ダメにしてる元凶って実はクリスタルなんじゃね?」と立ち上がるクライヴ御一行の物語なんですが、エンディングまで見た感想としてはなかなかに満足行く脚本でしたね。

良く言えば王道、悪く言えば派手さが無い展開なんですが、だからこそ安心してクライヴ達の物語に――もっと限定的に言えば、クライヴの人生とクライヴが生き抜いた世界にどっぷり浸かることが出来たなと思います。

現実でもそうですが、人類史において誰がどこから見てもみんなが納得できる最高のハッピーエンドってないじゃないですか。勝者がいれば当然その裏には敗者が居て、栄えた国があれば当然滅んだ国もいる。揺れ動く世界の中で足掻き、藻掻きながら前へ前へと進もうと奮闘するクライヴ達の物語は、まさに吉田Pの言う通り長い長い一本の映画を見ているような気分でした。

キャラクターの掛け合いやモーションもどこか洋画を意識したような構造になっていて、それもまた映画っぽい演出に磨きをかけていたように感じます。

 

JRPGなんだけどJRPGのちゃっちい部分はバッサリ切ったお陰で硬派な世界観、キャラクター相関が出来上がっていた

ファイナルファンタジーシリーズ全体がそうなのかは知りませんが、本作は徹底してキャラよりストーリーで売っていきたいんだろうなというのが端々から感じられました。正確にはキャラクターあってのストーリーではあるんですが、安易なキャラ萌えに逃げないとでもいいましょうか。近年では珍しくも無くなった、前宣伝の段階から担当声優が情宣番組をやったりプロモーションをやったり、というのも無く、ただただ吉田Pの本作にかける意気込みや込めた思いがインタビューでは取り上げられていた気がします。

それは本編においても同様で、いい意味でみんな「普通」なんですよ。キャラクター造形において声色や語尾、際立った設定を盛り込むことは可能なんですが、世界観に合わせるためにそれらを一切廃しています。だからこそセリフひとつ、イベントひとつがそのままキャラクターを形作ってくれる。

人間関係や人物描写もそう。男女の色恋や営みを変に茶化すこともなければ、そこを取り立てて盛り上げたりもしない。普通にそこにあるものとして描くことで、彼らの人間味をよりリアリティに描く。それでいて、物語をしっかりと動かしその中で魅力的に生きるキャラクターとしてプレイヤーに好かれる丁寧な作り方がとても良かったです。

終わってみれば、特にクライヴ周りのキャラクターはみんな魅力的で好きなキャラになりましたね。バイロン叔父さんとの再会シーンは、本作屈指の名シーンです。

ガッツリ本編のネタバレなので出来ればクリア後に見てね

 

歴史に名を残す傑作には成り得ないと正直思う

とまぁ、ここまで書いておいてなんですが、じゃあFF16がゲーム史に名を刻むような名作――例えばFF7FF10のように何年も何十年経っても語り継がれるような名作になりうるかと言えば、そこまでは正直行かないんじゃないかなと思ってます。

無論、傑作には違いありません。少なくとも筆者はそう思ってます。プレイ中にも書きましたが、昨今のオープンワールドブーム、オンラインプレイブームに真っ向から立ち向かうような一本道、オフライン専用プレイという古き良きRPGでここまでの世界を描ききったのは流石吉田P率いるFF14チームだなと思うところではありますが、それ故に令和の時代において人は選ぶよなぁとも思うわけです。

キャラ萌えを徹底的に排した結果、割とまじでプレイ後に共有できるような名台詞や名シーンが無いんですよ。いや、全体として満足度は高かったんですが、SNSでバズるような名シーンってありましたっけ? という疑問が残るわけです。ど派手な召喚獣バトルの映像は魅力的ではありますが、じゃあゲームとして画期的で何度も遊び直したいかと言われるとそこまでのものではないですし、クリア後の世界を自由に駆け回れるわけでもないですしね(クリア後はそのままタイトルに戻ります)。

あとは、やっぱりストーリーですかね。何度もいいますが完成度はメチャクチャに高いし筆者は大満足なんですが、どうしても全体的に重い。重い軽いが交互にやってきて温度差を楽しめるような脚本ならまだいいんですが、割とずっと重苦しい展開が続きます。油断すればベアラーは虐げられ簡単に殺されるし、物語上仕方ないとは言え敵味方問わず(特に敵方は)次々に死んでいきます。これを何度もプレイしたいか、人に胸張って勧めたいかと言われると……ちょっとなぁという気持ちは正直あります。まぁ、そもそもCERO Dですしね。大人向けでダークな世界観が好きな人にはむしろ勧めたい作品です。

 

米津玄師はやっぱり凄かった

テーマソング「月を見ていた」なんですが、ほんっと映画とかゲームのタイアップ作らせると米津玄師の作詞がまじですげぇやってなりましたね。歌詞をなぞっていくと、見事にFF16の――クライヴとジルの物語が描かれてるんですよね。これをね、あのエンディング見ながらバックで流された時の気持ちよ。

さっき「取り立てて思い出に残る場面あんまりなかった」と書きましたが、正直、この曲ありきであのエンディングはまじでいいエンディングだったと思います。ほんと、いい曲に出会えました。この起用に感謝です。

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MVも完璧すぎてヤバいですね……

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