クソ疲れました
- 0.この7Gからの卒業
- 1.引越をするに当たり、一番のネックはなにか。
- 2.俺の準中型免許(5トン未満限定)が火を噴くぜ
- 3.地獄の梱包と煉獄の荷運び
- 4.トラックの積付けはプロ直伝の腕前です(自称)
- ex.運び出し&積込で苦労した家具家電達
- 5.乗務前点呼で「寝てません」って言うドライバーがいたら乗せずに帰す立場の人間でした
- 6.荷卸しは打って変わってヌルゲーでした。通り過ぎる車を無視すれば
- 7.トラックを返すまでが引越です
- 8.原付乗って帰るまで俺の引越は終わらない
- ex2.トラブルはつきものさ(全てヒューマンエラー)
- 9.それで、結局どれくらい安く済んだの?
0.この7Gからの卒業
突然ですが、LITさん引越をしました。長年……と言うには然程長くありませんが住み慣れた西武池袋線沿線を離れ、都内某所に居を移しました。安心して下さい、まだ都民です。
1.引越をするに当たり、一番のネックはなにか。
それはズバリ、お金です。具体的には、引越業者が高いことです。時期や曜日にも依りますが、単身でそれなりにお荷物をお持ちなら4万〜6万円程度かかります。しがない中小企業事務職にして金遣いが転載されまくった写真の画質くらい荒いでお馴染みLITさんに、そんな余分な金はありません。
引越はしたい。でも金はない。どうするか。
答えは単純明快。引越屋を使わなければいいのです。自分で荷造りして自分で運搬すれば余計な金はかかりません。ねっ、簡単でしょ? 間違っても後ろ足で砂をかけまくった古巣に金を積みたくないなどという私怨ではありません、えぇ決して。
2.俺の準中型免許(5トン未満限定)が火を噴くぜ
引越をするに当たり、家財量から適当な車両を見積もります。今回持っていくものは、およそ以下の通り。
・段ボール×約15箱
・衣装ケース×6個
・ベッド(脚付きマットレス)×1個
・カラーボックス(三段)×4個
・食器棚×1個
・冷蔵庫(120㍑)×1個
・洗濯機(縦型)×1個
・姿見×1個
・こたつ×1個
・PC×1台
・モニター(43インチ)×1台
・モニター(27インチ)×1台
・PCデスク(天板+脚)×1個
・PCチェア×1個
単身者にしては割と物持ちだと思います。特に衣装ケースに関しては着物が年々増え続けてるのが要因ですねハイ。
さて、これだけの家財だとすると単身パックならLで2基+別送(ベッド)で収まるかどうか。それなら2t車でも都内引越しなら値段的には変わらない、というのが引越プランナー的な見積もりです。まぁ見積もりも筆者1人でやってるんですけどね。
ということで……
2t車を借りてきました。
運転できるんですかって?
一応前職で経験はあるので。マニュアル車トラックのセカンド発進もどんとござれ。積み込み準備が整うまで、車は近くのコインパーキングにぶん投げてました。流石に路駐はマズい。
3.地獄の梱包と煉獄の荷運び
さて、車は借りました。あとは荷造りしてトラックに積付けするだけです。
そして、ここからが地獄の始まりです。
まず、荷造り。
住んでいた狭い部屋の中で箱を組み立て、詰め終わったものから玄関に運ぶ。狭いスペースでなるべく作業導線を作るのが引越作業のコツなんですが、これが思った以上にかかることかかること。
箱が少ないうちはまだいいのですが、箱が多くなれば多くなるほど作業スペースは圧縮されていき、同時に各所に散らばっている細々とした荷物を拾い集めながら箱に詰めていく。この作業を無限にやるわけですが……いやはや、こんなに骨が折れるかねというくらい骨の折れる作業でした。まぁこれは筆者が普段から部屋を散らかし放題にしたツケでもあるのですが。2〜3時間で終わるだろと高を括っていたんですが、結果的に倍以上掛かりました。
そして、更にキツかったのが運び出し。
部屋は2階だったんですが、前述の通り全て1人でやる計画なのでトラックへの積み込み時間は最短で行う必要があります。なぜなら、四車線道路にトラックを路駐させたまま積込を行わなければいけなかったから。トラックで、それもレンタカーで駐禁なんざ金はかかるし馬鹿らしいの極みです。
なので何をやったかというと、前述の箱詰めした荷物達をマンションの共用部に一旦集めるという作業を、ここでやってます。二階の部屋から単ボールを台車に乗せ、一階の共用部へ。具体的に言ってしまうと、マンションのエントランスです。6階建て30戸のマンションだったので、普段ならめちゃめちゃ人が出入りする部分です。ハッキリ言って規約的には限りなく黒に近いグレーです。でもそれをやらないと積込が無理になるので仕方ありません。
他の住人から文句が飛ぶのは避けたい。でも共用部に荷物は集めたい。両方を叶えるために筆者が取った選択肢は至ってシンプルで、運び出しを真夜中に決行しました。0時を回ったあたりから、えっちらおっちら荷物を運び出し、共用部へ貯めていく。夜逃げ同然ですが、おかげさまで住人とはすれ違うことなく遂行できました。
終わった時間を見れば4時過ぎ。前日からぶっ通しでやってるので、徹夜確定です。ただ、ここまでくればもう終わりは見えてきたも同然。あとはトラックに積み込むだけです。時間もおよそ目論見どおりです。
4.トラックの積付けはプロ直伝の腕前です(自称)
前項でもチラッと書きましたが、積込まで1人でやることが確定している以上、なるべく車通りの少ない時間に、かつ最短で積込を行うことが求められます。繰り返しになりますが、東京の四車線道路、それも土日の交通量を舐めてはいけません。通報されないまでも、事故のリスクも非常に高まります。そういうわけで、朝4時過ぎから積込作業を行うというのは非常に理想的な作業時間でした。
近くのコインパーキングからトラックを持ち出し、マンションの前に駐車。これみよがしにハザードなんか炊いちゃったりして、後ろ扉も摩多羅隠岐奈ばりに全開にしちゃって、いかにも引越やってますアピールをしたら作業開始です。目標は2時間。
トラックの積付。2で挙げた家財量ならさほど荷物同士を重ね積みする必要はないと思いますが、原則として段ボールや衣装ケースなど形の良い、重ね積みしやすいものは前方にまとめて積みます。比較的背の高いもの――冷蔵庫や洗濯機も前方のほうが望ましいです。そして後ろに行くほど背が低く、重ね積みが難しいものになっていきます。
そして隙間をなるべく作らない、これが大事です。隙間が有れば運搬途中に荷崩れや破損の原因になりかねません。なるべく隙間を埋める必要があり、そういう時にベッドマットや布団、机の天板と言った柔らかいものや細いものが役に立ちます。隙間にスッと差し込み、隙間を埋めると同時に緩衝材としても力を発揮する。これがプロの技なのだと前職でベテランの作業員から教わりました。まぁ言うて単身引越で2t車1台用意してるので割とラクではありましたが。これで単パ3基に納めろって言われたら結構シビれるものがありましたけどね。
終わってみたらこの通り。結果的に後に少しだけスペース余りましたね。段ボールもうちょい低くて良かったかも、と思いましたが舐めて掛かって後から積み直すのが一番地獄なのでこれで良いのです。時間はおよそ6時。だいたい予定通りです。
あとはいよいよ出発するだけ。長かった引越作業もいよいよ終りが見えてきました。
ex.運び出し&積込で苦労した家具家電達
3〜4にかけて苦労したのは、やっぱり家具家電です。全てではありませんが、印象に残ってる猛者達を一気にドドドン。
●ベッドマット(運び出し時)
部屋が狭い&台所も狭い&出入り口も狭い&エレベーターも小さいという四重の縛り状態だったので、めちゃめちゃ運び出すのに苦労しました。大きさ的に抱えて運ぶが無理だったので、外に出したら地面に段ボールを敷いてその上に角を置き、そのまま地面を引きずるという方式でトラックまで運びました。積み込み時段ボールはそのままトラック荷台との間に挟み込み、汚れ防止に。持ち上げるのが無理ゲーなので、荷台に登り引き上げるより他ないのです。業者なら布団袋か何かでカバーします。
●冷蔵庫
120リットルの冷蔵庫なので簡単に持てる重さなんですが、いかんせん冷蔵庫というのは手を掛ける部分がない。同じ白物家電でも洗濯機は持ち手がついてるというのに、なんとも不親切です。仕方ないので抱え込んで台車に積み込みトラックまで運びました。んで、問題はここから。トラックの荷台の高さって、2t車でもまぁまぁあるんですよ。しかも冷蔵庫って下にモーターが入っていて、これが馬鹿重い。ここだけはもうぶっ壊れてもいい覚悟で、下部を持ち上げて横倒し状態で荷台に上げました。まじで重かった。上げたあとはちゃんと立ててます。豆知識ですが、冷蔵庫や洗濯機など立てて使うことが前提の家電は運搬時も立てて運びましょう。横にした時間が長いとモーター等が壊れる可能性があるそうです。
この2つはまじでしんどかったです。言うて家電は何十年も使い倒してるので、次に引っ越す時が来たら全部捨てて新居で買い揃えてもいいかもしれませんね。
5.乗務前点呼で「寝てません」って言うドライバーがいたら乗せずに帰す立場の人間でした
積込が終わり、後扉を閉めたらいよいよ新居に向けて出発です。新居までは車でおよそ1時間。ナビに頼り切って移動するわけですが、ここで大問題がひとつ。
くっっっっっそ眠い。
いやそれはそう。前日の昼くらいからずっと起きてずっと活動してるんですもの。徹夜で2t車運転してるんですもの。そりゃあ眠くもなりますよ。もうね、信号待ちで止まる度に眠気さんが容赦なく襲いかかってくる。でも2t車で、それもレンタカーで事故ったら洒落になりません。全力で身体を覚醒させ、なんとか運転しきって新居に到着しました。
いや、ほんと事故らなくて良かった。良い子は徹夜でトラック運転なんてしないように。
6.荷卸しは打って変わってヌルゲーでした。通り過ぎる車を無視すれば
新居は一階の道路沿い部屋という最高の立地なので、導線は短くて助かりました。トラックを道路スレスレに停め、後扉を開けたら作業開始です。ほぼ荷崩れしてなかったのは我ながら上手いなと感心したものです。
荷積みと違って荷卸しはシンプルで、後ろからどんどん運んでいく。ただそれだけです。距離も短いし通路は広いし、なんにも問題なく……はなかった。筆者も越してから知ったんですが、アパートの前の通りがバスの通り道になっていたらしく、バスが来る度に邪魔くさそうにトラックを避けていく光景を何度も見ました。まぁそんなこと筆者はお構いないなんですが。Tシャツジーパンに頭にタオル巻いた作業姿は、どっからどうみても個人でやってる引越業者そのものです。よもや入居者本人だとは思うまい。一度だけ隣のアパートの人が車を停めたいと(トラックで駐車場を塞いでしまっていたので)言ってきたのですが、その時も「あーすんませんねーちょうど今ここ(筆者のアパート)の引越やってたもんで。へへっ」などと業者顔してトラックを動かすなどしてました。面の顔の厚さなら負けません。作業時間は約1時間ちょい。楽勝でしたね。
7.トラックを返すまでが引越です
借りたトラックは借りた場所に返さなきゃいけません。もうここまでくると眠気もクソもへったくれもなく、ただただ無事に終わった安堵感しかありませんでした。元きた道を約1時間かけて戻り、レンタカー屋に返す。これにて引越作業は全部おしまいです。おつかれさまでした。余談ですが、返却時に応対してくれたレンタカー屋のお姉さんがいい感じの眼鏡美人だったので次もここから借りようと決めました。ありがとうニッポンレンタカー。
8.原付乗って帰るまで俺の引越は終わらない
引越は終わりましたが、筆者にはまだ運ばなければいけない荷物がひとつ残っています。それが、原付。
さすがにトラックに積むことは出来ないので、これを旧居に取りに行って新居まで運転していけば、本当の本当におしまいです。久々に原付で長い距離を(と言っても都内ですが)走りましたが、環七のオーバーパスを我が物顔で30㌔走行するのも最後の方は慣れたものでしたね。いやだって法律がダメって言ってないから。
ex2.トラブルはつきものさ(全てヒューマンエラー)
就労経験があるとはいえ、ほぼ素人がひとりで引越をやるとなると、まぁ何かしらのトラブルは避けて通れません。今回の引越でもいろいろやらかしたので、未来の自分への戒めとしてここに記しておきます。
●コインパーキング出られない事件
トラックを借りてきて荷積みまでコインパーキングに停めたと書きましたが、実は二箇所目なんです。一箇所目に入ったところが入口専用になっていて、出口に行くためには建物の下を通らないといけないという不思議仕様でした。そして建物の高さ制限は、まさかの2.5m。4m近いトラックでは出るに出られず、真夜中に「緊急の場合はコチラ」みたいなところに電話して遠隔で入口開けてもらってなんとか脱出できました。夜中対応してなかったら詰むところだった。まじ焦った。
●原付の鍵忘れた事件
新居の荷卸しが終わり、トラックも返して、あとは原付乗って帰るだけ。レンタカー屋近くの駅に向かって歩きながら、鍵を探し……
ない。
原付の鍵がありません。いやいや、旧居を出る時トラックに鍵を乗せたのは覚えてます。そして新居に着いて、荷卸しを終えて、トラック返すのに要らない荷物を助手席から卸して……あっ。
泣きながら電車で往復して(約2時間)それから原付乗って帰りました。
9.それで、結局どれくらい安く済んだの?
さて、無事に引越作業が終わりまして。業者入れたら高いから一人で全部やっちまおうと始めたこの企画ですが、果たしておいくら万円かかったのか。
結果は、以下の通り。
レンタカー代 21,120円
ガソリン代 2,460円
段ボール代 3,600円
台車 4,980円
合計 32,160円
引越屋最安値が4万円だったと仮定すると、あまりお得感のない結果になりました。これが5万6万だと言うのならちょっとは安上がりに出来たと思いますが、1万浮かせるのにこの作業量はさすがに割に合わないと言うかなんというか……
と言った結果になりました。完走した感想としては、疲れたもうやりたくない。これに尽きます。特に前半の荷造り〜荷運びまでが地獄の沙汰でした。これからこの家を出るまでどれほど荷物が増えるんだか減るんだかわかりませんが、なるべく引越がラクになる生活を心がけたいものです。
あと、次やる時は普通に業者入れます。それとは別に、筆者に個人的に引越頼みたい人はDM下さい。レンタカー代とガソリン代込で4万でどうでしょうか。
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